第16回日本クリティカルケア看護学会学術集会

Presentation information

アドバンスセミナー

[AS1] 臨床で役立つ(かもしれない)最新研究論文をレビューする

演者:卯野木 健(札幌市立大学)

[AS1] 臨床で役立つ(かもしれない)最新研究論文をレビューする

○卯野木 健1 (1. 札幌市立大学 看護学部/看護学研究科)

Keywords:ICUでの看護、研究の読み方、臨床での使い方

 近年、クリティカルケアに関する看護実践は変化を繰り返している。代表的なものには、鎮静管理、せん妄の評価、人工呼吸器からの離脱方法、重症患者の早期離床が挙げられるだろう。また、まだ何が有効な介入か明らかではないが、Post-Intensive Care Syndrome(PICS)を予防するための援助もこれから発展するだろう。これらの変化は、自然発生したわけではなく、ルーツを辿ると、臨床研究によって明らかにされたものが普及し私達の実践を変化させているわけである。そのため、研究と実践は別の世界のものと区別されがちだが、実践での気付きから研究が生まれ、研究から実践が生まれるのである。そのため、より良い実践をしたいのであれば、研究の結果を知らなければならない。いままで研究を基盤にして実践の変化があったように、これからも同様の変化は起きるのである。そのときに、流行りだからやろう、ではなく、研究結果に基づき、より良い医療を提供するという目的で行いたいものである。本公演では、私達、クリティカルケアに携わる看護師に関連のある、近年の研究に関して、できるだけ平易にレビューを行いたいと思う。限られた時間ではあるが、数多くの研究を紹介し、臨床に還元するとともに、研究の見方、も知っていただければ幸いである(というのは欲張りかもしれないが。)。良いとみんなが思っていたことが、良いという結果が得られていない介入があったり、興味深い内容であると個人的に信じている。