[P3-4] 初めてICUに入室する手術予定患者が抱くICUのイメージと思い
Keywords:ICU、周手術期、患者の体験、患者の思い、ICUのイメージ
背景:術後にICUに入室予定の患者は、手術への不安に加えて、ICU入室に対する不安を抱えた状態で手術に臨む可能性がある。近年、ICU退室後に抑うつ症状を有する患者がいること(Bienvenu,2009)や、その危険因子の一つにICU入室前の抑うつ状態があること(Craig,2006)が明らかになっており、ICU入室に対する不安もその一因と考えられる。そのため、術後にICUに入室する予定である患者が抱えているICUに対するイメージや思いに寄り添ったケアを行うことが、不安の軽減において重要であると考えられる。しかし、術後ICUに予定入室する患者がICU入室に対してどのような「イメージ」や「思い」を抱えているかは明らかになっていない。
目的:術後に初めてICUに入室する患者の看護への示唆を得るため、術後に初めてICUに予定入室する患者が、ICUに対して抱く「イメージ」と「思い」を明らかにする。
方法:術後に初めてICUに入室する予定の患者を対象に、ICU入室前後に「ICUと聞いて思い浮かべる像や情景(イメージ)」と「ICUと聞いて感じる不安、恐怖、安心、期待などの心情(思い)」について半構造化面接を行った。得られたデータは質的帰納的に分析した。本研究は所属大学、調査施設の倫理委員会の承認を得た上で実施した。
結果:対象者は男性2名女性2名、平均年齢68.3歳、平均ICU滞在日数4.1日、術式は、食道亜全摘3名、冠動脈バイパス術1名であった。分析の結果、ICU入室前の語りから12サブカテゴリー(〈 〉)、6カテゴリー(【 】)が、ICU退室後の語りから21サブカテゴリー、8カテゴリーが抽出された。ICU入室前のICUの「イメージ」については、〈どんな部屋かわからない〉などから【具体的なイメージは湧かない】が抽出された。入室前の「思い」では、【怖いを通り越しての不安がある】、〈術後ICUに入室しなければならないほど重篤だと思う〉などから【手術のことを連想させる】、〈一般病棟にいるより安心〉などから【ずっと見てくれていて安心できる】、〈術前に多くのことを知っても気持ちが持たない〉などから【深く知ると怖いので知りたくない】、〈待合室ではゆっくりできそうになく家族に悪いと思う〉などから【待合室で待つ家族に申し訳なく思う】が抽出された。ICU退室後の「イメージ」では、【バタバタしていて騒がしい場所】、【自然光の入らない無機質な部屋】が抽出された。また、退室後の「思い」では、〈したいことができない〉〈眠れない〉などから【したいことができず辛い】、〈術後の状況は想定外だった〉などから【想像していたことと違う】、〈自分ができないことをしてもらえてありがたい〉などから【医療者から受けたケアが良かった】、〈看護師は専門的な介抱をしていてすごい〉などから【ICU看護師の仕事ぶりや専門的なケアがすごい】、【手術後起こることは仕方がない・当然である】、〈手術後のことを術前に知っていてもどうにもならない〉などから【術前に知っておく情報は多ければ多いほど良い訳ではない】が抽出された。
考察:術後に初めてICUに入室する患者は、入室前にはICUのイメージが湧きにくく、ICUや手術に関連した様々な不安や期待、深く知ると怖いという思いを抱えていた。退室後は、非日常的なイメージが残り、治療や安静、身体症状に伴う苦痛に対して辛い思いを抱える一方で、専門職性を実感できる医療者の関わりに肯定的な思いを持っていた。そして、退室後も情報が多いほど良いわけではないいう思いを抱えていた。以上より、術後初めてICUに入室する患者への看護では、患者が持つICUについての「イメージ」や「思い」を十分に知った上で、情報過多にならないような支援の必要性が示唆された。
目的:術後に初めてICUに入室する患者の看護への示唆を得るため、術後に初めてICUに予定入室する患者が、ICUに対して抱く「イメージ」と「思い」を明らかにする。
方法:術後に初めてICUに入室する予定の患者を対象に、ICU入室前後に「ICUと聞いて思い浮かべる像や情景(イメージ)」と「ICUと聞いて感じる不安、恐怖、安心、期待などの心情(思い)」について半構造化面接を行った。得られたデータは質的帰納的に分析した。本研究は所属大学、調査施設の倫理委員会の承認を得た上で実施した。
結果:対象者は男性2名女性2名、平均年齢68.3歳、平均ICU滞在日数4.1日、術式は、食道亜全摘3名、冠動脈バイパス術1名であった。分析の結果、ICU入室前の語りから12サブカテゴリー(〈 〉)、6カテゴリー(【 】)が、ICU退室後の語りから21サブカテゴリー、8カテゴリーが抽出された。ICU入室前のICUの「イメージ」については、〈どんな部屋かわからない〉などから【具体的なイメージは湧かない】が抽出された。入室前の「思い」では、【怖いを通り越しての不安がある】、〈術後ICUに入室しなければならないほど重篤だと思う〉などから【手術のことを連想させる】、〈一般病棟にいるより安心〉などから【ずっと見てくれていて安心できる】、〈術前に多くのことを知っても気持ちが持たない〉などから【深く知ると怖いので知りたくない】、〈待合室ではゆっくりできそうになく家族に悪いと思う〉などから【待合室で待つ家族に申し訳なく思う】が抽出された。ICU退室後の「イメージ」では、【バタバタしていて騒がしい場所】、【自然光の入らない無機質な部屋】が抽出された。また、退室後の「思い」では、〈したいことができない〉〈眠れない〉などから【したいことができず辛い】、〈術後の状況は想定外だった〉などから【想像していたことと違う】、〈自分ができないことをしてもらえてありがたい〉などから【医療者から受けたケアが良かった】、〈看護師は専門的な介抱をしていてすごい〉などから【ICU看護師の仕事ぶりや専門的なケアがすごい】、【手術後起こることは仕方がない・当然である】、〈手術後のことを術前に知っていてもどうにもならない〉などから【術前に知っておく情報は多ければ多いほど良い訳ではない】が抽出された。
考察:術後に初めてICUに入室する患者は、入室前にはICUのイメージが湧きにくく、ICUや手術に関連した様々な不安や期待、深く知ると怖いという思いを抱えていた。退室後は、非日常的なイメージが残り、治療や安静、身体症状に伴う苦痛に対して辛い思いを抱える一方で、専門職性を実感できる医療者の関わりに肯定的な思いを持っていた。そして、退室後も情報が多いほど良いわけではないいう思いを抱えていた。以上より、術後初めてICUに入室する患者への看護では、患者が持つICUについての「イメージ」や「思い」を十分に知った上で、情報過多にならないような支援の必要性が示唆された。