[SL4] 情報化時代の医療 ークリティカルケアへの適用を考える
Keywords:ICT、IoT、AI
近年の情報技術の急速な発展は、「情報革命」とでも呼ぶべき大きな変化を社会全体に齎した。今や情報機器無しで社会生活を送ることは考えにくくなり、情報機器が身の回りに存在することが当たり前の社会に生まれ育った世代が、社会の中核を担いつつある。この、情報化時代とでも言うべき時代においては、「当たり前」が大きく変化し、これまでの仕事の仕方は通用しなくなることにある。
情報革命の波は、情報化が遅れていると言われて久しかった医療分野にも及びつつある。1999年の電子カルテ解禁以来、病院情報システムは急速に診療現場に浸透し、今や情報機器無しで診療業務を行うことは考えにくくなり、紙カルテなど使ったことも無い世代が診療現場の中核を担いつつある。電子化された診療現場から産み出されたデータは医学研究の一つの中核をなし、そのデータを活用したビッグデータ研究、医療AI研究は過熱の色を帯びつつある。
情報化は従来医療現場で行われていた業務を、日常生活の中へと展開してきた。様々な「ウェアラブルセンサ」によって日常空間内で各種生体信号を継続的に取得することが可能になり、一部の診療においては生活空間から送付されてくるデータを用いて病態管理を行う「オンラインモニタリング」が保険診療の一部として行われるに至っている。もはや医療の現場は医療機関を離れつつあるのかも知れない。
一方、ゲノム解析技術の発展とコモディティ化は、ゲノム検査を一般化させ、ゲノム情報を用いた「個別化医療」の途を拓きつつある。解析の結果入手されるものは「電子データ」に他ならず、ゲノム医療もまた、情報化時代の医療の一つの形態である。
こうやって、医療全体が情報化の波に飲み込まれる中、その波をくぐった先にある情報化時代の医療はどんな姿をしているのであろうか?本講演では、その姿を京大病院を窓として覗き見ながら、その時のクリティカルケア現場の姿を展望し、そこで働く人々が身につけるべきスキルを考えてみたい。
情報革命の波は、情報化が遅れていると言われて久しかった医療分野にも及びつつある。1999年の電子カルテ解禁以来、病院情報システムは急速に診療現場に浸透し、今や情報機器無しで診療業務を行うことは考えにくくなり、紙カルテなど使ったことも無い世代が診療現場の中核を担いつつある。電子化された診療現場から産み出されたデータは医学研究の一つの中核をなし、そのデータを活用したビッグデータ研究、医療AI研究は過熱の色を帯びつつある。
情報化は従来医療現場で行われていた業務を、日常生活の中へと展開してきた。様々な「ウェアラブルセンサ」によって日常空間内で各種生体信号を継続的に取得することが可能になり、一部の診療においては生活空間から送付されてくるデータを用いて病態管理を行う「オンラインモニタリング」が保険診療の一部として行われるに至っている。もはや医療の現場は医療機関を離れつつあるのかも知れない。
一方、ゲノム解析技術の発展とコモディティ化は、ゲノム検査を一般化させ、ゲノム情報を用いた「個別化医療」の途を拓きつつある。解析の結果入手されるものは「電子データ」に他ならず、ゲノム医療もまた、情報化時代の医療の一つの形態である。
こうやって、医療全体が情報化の波に飲み込まれる中、その波をくぐった先にある情報化時代の医療はどんな姿をしているのであろうか?本講演では、その姿を京大病院を窓として覗き見ながら、その時のクリティカルケア現場の姿を展望し、そこで働く人々が身につけるべきスキルを考えてみたい。