第17回日本クリティカルケア看護学会学術集会

講演情報

アカデミックセミナー

[ACS4] 日本救急看護学会セミナー委員会「救急初療看護に活かすフィジカルアセスメントミニガイド」作成の経緯と活用方法 演者:石井 恵利佳先生(日本救急看護学会)

[ACS4-01] [アカデミックセミナー] 日本救急看護学会セミナー委員会 「救急初療看護に活かすフィジカルアセスメントミニガイド」作成の経緯と活用方法

○石井 恵利佳1、石川 幸司1、市村 健二1、中野 英代1、田戸 朝美1、増山 純二1 (1. 日本救急看護学会セミナー委員会)

キーワード:救急初療看護、フィジカルアセスメント、ジョブエイド、On-the-Job Training


 日本救急看護学会セミナー委員会では、フィジカルアセスメントセミナー~救急初療看護コース~(以下、コース)を開催しており、コース開催にあたり、「救急初療看護に活かすフィジカルアセスメント(へるす出版)」の刊行も行っている。しかし、昨年度はCOVID-19感染拡大によりコース開催が困難となり、また、感染拡大により医療現場は逼迫していた。そのような医療現場では、救急看護に精通していない看護師が救急外来に応援に行き、患者対応をしている現状があった。救急看護に精通していない看護師の教育が必要であるとともに、経験知が浅い看護スタッフでも救急初療に対応できるよう環境を整える(OJTの支援、ジョブエイドの充実)必要があると考えた。それらを鑑み、2020年4月に日本救急看護学会のホームページ上に「救急初療看護に活かすフィジカルアセスメントミニガイド」(以下、ミニガイド)を公表した。

 ミニガイドは救急初療に必要な基本的フィジカルアセスメントに焦点を絞り、ベッドサイドで活用していただくことを目的としている。救急初療看護は予測性が求められるが、救急看護実践に不慣れな看護スタッフにおいてもミニガイド片手にフィジカルアセスメントを進めていくことで、緊急度判断、救急処置、検査・治療などにおいて予測性をもち対応できることを期待し作成した。「救急初療看護に活かすフィジカルアセスメント」のテキストを参考にし、急性症状のアセスメントと看護実践、第一印象、一次評価(ABCDEアプローチ)、二次評価(重点的アセスメント)、問診、呼吸のフィジカルアセスメント、循環のフィジカルアセスメント、脳神経のフィジカルアセスメント、腹部のフィジカルアセスメント、救急処置、緊急検査の構成になっている。

 今回のアカデミックセミナーにて、ミニガイド作成の経緯と実際に臨床現場でどのように活用されているかを紹介するとともに、効果的な活用方法について提案させていただく。