[O7-02] COVID-19に対する面会制限中のICUにおけるタブレットを使用した面会の導入
Keywords:タブレット、家族看護、ICU、面会制限、COVID-19
【背景(目的)】現在、国内外でCOVID-19が流行している。当院でも院内感染対策として家族面会を制限しており、当ICUでは医師の許可がある場合のみ3名まで面会が可能となっていた。面会が制限されている中で、看護師からは家族看護の場がない、何とか面会できる機会を設けられないか、という意見が聞かれた。また、患者の急変が起きた際に気持ちの整理ができず患者の病状変化や死を受け入れられない家族がいた。そこで、ICUにおける家族看護について看護師の想いを明らかにすること、家族の病状の受入れを促進しつつ家族の不安を軽減させることを目的にタブレット面会を導入し、その効果を明らかにすることとした。
【方法および分析の概要】実践期間は2020年6月~2020年10月、対象はICU在室中患者の家族で週1回、1回10分、1家族3名までのタブレット面会を希望する者及びICU看護師29名である。実践方法はタブレット面会実施後に家族アンケート(面会時間・頻度・人数、良かった点、改善点)を実施し、タブレット面会導入前後で看護師アンケート(面会時間・頻度・人数、良かった点、改善点)を実施した。倫理的配慮として、所属施設倫理委員会の迅速書面審査の承認を得た。
【結果】2020年7月~10月のICU在室総患者数168名、1週間以上在室した患者数28名であった。そのうち、タブレット面会実施者は8名、平均在院日数は26日、タブレット面会未実施者は20名、平均在院日数は18日であった。タブレット面会について説明されていたのは12名、直接面会合計数は79回であった。タブレット面会予定だったが当日に直接面会に切り替えた回数は5回であった。対象患者28名のうち、同意を得られた8家族にタブレット面会を合計20回実施し、平均実施時間は11分であった。面会毎にアンケートを配布とし、18枚配布、回収率100%、同一人物による回答重複あり。本人の様子が分かってよかった、医師とも話せてよかった、これからの心構えをするための大切な機会となった、自宅で面会が出来るようになれれば尚よい、映像が度々消えてしまう、タブレット面会が定着するといいと思う等の回答があった。
看護師の事前アンケートは26名回収、回収率は89%(有効回答率100%)であった。
看護師の事後アンケートは26名回収、回収率は89%(有効回答率92%)であった。アンケート結果よりタブレット面会を導入後、タブレット面会に関わったことのあるスタッフは83%(24名)であった。面会制限がある中でも視覚的な情報を患者と家族へ提供することができた、家族の不安が軽減できていると思う、患者家族の精神面へのケアや家族看護の実践の場になったという回答があった。基本的に看護師1名以上がタブレット面会中は常に付き添い、家族からの希望に沿ってタブレットで身体の状態や装着している機械類を映したり、日々の状態の変化や現状をありのままに説明していた。
【考察】タブレット面会は看護師の家族看護の実践の場となり、タブレット面会を導入することで看護師は患者と家族をつなぐことが看護師の役割であると再認識していた。また、受け持ち看護師から家族への患者情報の提供が、直接面会以上に細かく提供されていたことが家族の安心につながっていた。面会制限において患者から隔離されている状況において、タブレット面会は、家族の不安軽減につながると考えた。
【結論】COVID-19に対する面会制限の中でタブレット面会を導入した。タブレット面会は看護師にとって家族看護の実践の場となった。家族にとって看護師と患者の関わりを知り、病状の把握と不安軽減に繋がった。看護師・家族からの意見を取り入れながら、タブレット面会の頻度の増加等、より効果的な面会のあり方を検討していく。
【方法および分析の概要】実践期間は2020年6月~2020年10月、対象はICU在室中患者の家族で週1回、1回10分、1家族3名までのタブレット面会を希望する者及びICU看護師29名である。実践方法はタブレット面会実施後に家族アンケート(面会時間・頻度・人数、良かった点、改善点)を実施し、タブレット面会導入前後で看護師アンケート(面会時間・頻度・人数、良かった点、改善点)を実施した。倫理的配慮として、所属施設倫理委員会の迅速書面審査の承認を得た。
【結果】2020年7月~10月のICU在室総患者数168名、1週間以上在室した患者数28名であった。そのうち、タブレット面会実施者は8名、平均在院日数は26日、タブレット面会未実施者は20名、平均在院日数は18日であった。タブレット面会について説明されていたのは12名、直接面会合計数は79回であった。タブレット面会予定だったが当日に直接面会に切り替えた回数は5回であった。対象患者28名のうち、同意を得られた8家族にタブレット面会を合計20回実施し、平均実施時間は11分であった。面会毎にアンケートを配布とし、18枚配布、回収率100%、同一人物による回答重複あり。本人の様子が分かってよかった、医師とも話せてよかった、これからの心構えをするための大切な機会となった、自宅で面会が出来るようになれれば尚よい、映像が度々消えてしまう、タブレット面会が定着するといいと思う等の回答があった。
看護師の事前アンケートは26名回収、回収率は89%(有効回答率100%)であった。
看護師の事後アンケートは26名回収、回収率は89%(有効回答率92%)であった。アンケート結果よりタブレット面会を導入後、タブレット面会に関わったことのあるスタッフは83%(24名)であった。面会制限がある中でも視覚的な情報を患者と家族へ提供することができた、家族の不安が軽減できていると思う、患者家族の精神面へのケアや家族看護の実践の場になったという回答があった。基本的に看護師1名以上がタブレット面会中は常に付き添い、家族からの希望に沿ってタブレットで身体の状態や装着している機械類を映したり、日々の状態の変化や現状をありのままに説明していた。
【考察】タブレット面会は看護師の家族看護の実践の場となり、タブレット面会を導入することで看護師は患者と家族をつなぐことが看護師の役割であると再認識していた。また、受け持ち看護師から家族への患者情報の提供が、直接面会以上に細かく提供されていたことが家族の安心につながっていた。面会制限において患者から隔離されている状況において、タブレット面会は、家族の不安軽減につながると考えた。
【結論】COVID-19に対する面会制限の中でタブレット面会を導入した。タブレット面会は看護師にとって家族看護の実践の場となった。家族にとって看護師と患者の関わりを知り、病状の把握と不安軽減に繋がった。看護師・家族からの意見を取り入れながら、タブレット面会の頻度の増加等、より効果的な面会のあり方を検討していく。