第17回日本クリティカルケア看護学会学術集会

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プラクティスセミナー

[PS1] リークがあったのが無くなった!・・・これ大丈夫?チェストドレーンの安全な管理

[PS1-01] [プラクティスセミナー] リークがあったのが無くなった!・・・これ大丈夫?チェストドレーンの安全な管理

○後小路 隆1 (1. 小波瀬病院 看護部 )

キーワード:胸腔ドレナージ、ドレーン管理

胸腔ドレナージを行う目的は、胸腔内に貯留した空気や液体 (血液,胸水) を体外に排出させ、肺の拡張を促し、再虚脱を防止することです。I C Uなどで、胸腔ドレナージが行われる病態には、胸壁の解放創により低換気と低酸素が生じる開放性気胸や損傷部の一方弁によって、空気が胸腔内に流入し排出できず健側肺までもが圧迫されて換気障害が起きる緊張性気胸、穿通性、鈍的外傷に伴う大量血胸や、肺や胸膜の炎症や感染による胸水、胸腔に膿性の胸水が貯留した膿胸などがあります。
 病態によって、ドレナージの目的、種類,留置する部位、管理方法は様々ですが、胸腔にドレーンを挿入することで、患者は疼痛を伴い、ADLにも影響します。閉塞、狭窄、故障などの不適切なドレーン管理は、抜去の遅延による障害や合併症、入院期間、生存率にも影響してきます。これらのことからも適切な胸腔ドレーン管理は、看護師の重要な役割だと考えます。
 今回は、胸腔内の解剖と生理学、胸腔ドレーンのメカニズムと管理のポイントを踏まえた適切なドレーン管理についてお話しさせていただきます。