第17回日本クリティカルケア看護学会学術集会

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プラクティスセミナー

[PS12] HFNC はじめの第一歩-基本からケア・ちょっとだけCOVID-19-

[PS12-01] [プラクティスセミナー] HFNC はじめの第一歩 ー基本からケア・ちょっとだけCOVID-19ー

○畑中 晃1、岡 啓太2、前田 倫厚2 (1. 京都岡本記念病院 診療技術部臨床工学科、2. 京都岡本記念病院 看護部)

Keywords:HFNC、ハイフローセラピー、高流量システム、COVID-19

HFNCとは、経鼻的高流量酸素療法(High-flow nasal canula oxygen therapy)と称され、原理としては酸素及び圧縮空気配管からガスの供給を受け、ガスブレンダでコントロールした高流量(30-60 L/min)かつ高濃度の酸素(21-100 %)を加温加湿し,鼻カヌラから投与する酸素療法である。酸素療法には、「高流量システム」と「低流量システム」があり、成人の場合30 L/min以上の混合ガスが供給できるものを「高流量システム」と定義されている。この「高流量システム」には、ベンチュリマスクやインスピロンネブライザなどがあるが、このHFNCはその中で唯一最大 60L/minの高流量を高濃度の酸素(21-100 %)を鼻カヌラから投与可能である。従来の酸素療法と比較して高精度な呼吸管理が行える上に、飲食やコミュニケーションも可能であり、患者の不快感も少なくQOL維持も高い治療法である。本セミナーは、このHFNCの基本的な原理、HFNCの効果、拡大する治療適応、HFNCの使用上の注意点を当院のインシデント事例を交えて示し、HFNC施行時に必要なケアの知識などを中心に紹介する。また昨今世間を騒がすCOVID-19に対するHFNCの最新の知見についても少し触れ、我が国では第1・2波の時はuntouchableであったCOVID-19へのHFNCの応用についても考えていければ幸いである。