第17回日本クリティカルケア看護学会学術集会

講演情報

プラクティスセミナー

[PS15] 明日から使えるエコーの見方、活用方法

[PS15-01] [プラクティスセミナー] 明日から使えるエコーの見方、活用方法

○斉藤 岳史1 (1. 聖マリアンナ医科大学病院 看護部)

キーワード:エコー(心臓、腹部、表在)、集中治療室

現代の集中治療室において、重症患者様の生命兆候は様々な生体情報モニターからタイムリーに評価が可能となっており、フィジカルイグザミネーションと合わせて、患者様に起きている事象をアセスメントしているかと思います。重症ケアユニットに従事する看護師の皆様は、看る能力と同じくらい診る能力も必要と感じます。しかし、重症患者様は一元的に説明できない複雑な病態から生命兆候が悪化している事も臨床では認められます。
 
 臨床医は、モニタリングから検出されたproblemに対し、臨床推論を行う過程でエコーも行っています。エコーは侵襲が低く、多くの情報量を得られるリソースであり、近年では小型化も進み、病棟、外来、在宅領域でも普及し、看護師の実践報告も聞かれます。救急集中治療領域においては、看護師による実践報告例は少なく、発展途上にあると考えます。エコーを使ってどのように評価しているのか、その所見を理解する事で、医師と思考のリンクが可能となり、次にすべきことが理解でき、アクションが早くなる事で患者様への対応もスムーズになります。聖マリアンナ医科大学病院には、診療看護師(Nurse practitioner:NP)27人と特定行為研修修了生3名が在籍し、ER,ICU,HCU一般病棟で、患者様に起こっている様々なproblemに対し、身体診察、エコーを使用し診療にあたっております。

 今回、救急外来、集中治療室に従事し、日常的にエコーを実践しているNPがエコーの所見と明日から使えるエコー技術を解説いたします。今回のセミナーで皆さんのエコーに対する意識が変わり、患者様のために行動変容できれば幸いです。