第17回日本クリティカルケア看護学会学術集会

講演情報

プラクティスセミナー

[PS5] エキスパートはこう考える、輸液管理(循環作動薬)

[PS5-01] [プラクティスセミナー] エキスパートはこう考える、輸液管理(循環作動薬)

○伊藤 貴公1 (1. 平塚共済病院 看護部)

キーワード:循環管理、昇圧剤、看護

循環作動薬といっても、さまざまあります。血圧をあげる薬や血圧を下げる薬。心収縮力を強くしたり、血管拡張作用があったりと、使用される薬剤の種類や投与量でさまざまな効果が期待されます。今回は、循環作動薬の中でも「昇圧剤」と言われる薬剤について述べていきます。
 昇圧剤といっても、単に血圧をあげることのみが目的ではありません。投与方法によっては血管拡張作用を示すこともあります。代表的な薬剤は「カテコラミン系」と言われる薬剤ですが、血圧をあげることのみを目的にする薬剤はほかにもあります。手術室などで使われることの多いエフェドリンやフェニレフリン、救急の場面で使われることの多いバソプレッシンもあります。これらの薬剤のほとんどは、交感神経のαやβに作用し血管抵抗を高めたり、心収縮力を高めたりします。
 我々看護師が決して忘れてはいけないことは、これらの薬剤の目的を十分に理解して、正しく、安全に、安定して投与することです。そしてその効果が正しく得られているか、薬剤の作用時間などを意識して観察を継続します。結果、患者の循環が改善しQOLが高まったかを評価できることが、看護として理想なのだと考えます。