第17回日本クリティカルケア看護学会学術集会

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プラクティスセミナー

[PS7] 挿管してても口腔ケアは大切!

[PS7-01] [プラクティスセミナー] 挿管してても口腔ケアは大切!

○井上 智子1 (1. 京都大学医学部附属病院 看護部)

Keywords:口腔ケア

気管挿管により人工呼吸管理となっている場合、患者の多くは全身状態が悪化し、易感染状態となっている。また口腔機能を使用しないことによる唾液分泌量の低下や、口腔内乾燥に伴う口腔内の自浄作用が低下することにより、口腔内細菌叢の変化が生じる。これにより人工呼吸管理の患者では人工呼吸器関連肺炎(Ventilator-Associated Pneumonia:VAP)が発生する恐れがある。このVAPの合併は死亡率の増加や在院滞在日数延長に影響すると言われており、VAP予防は重要であると考えられる。

 口腔ケアによる口腔内への刺激は、唾液分泌量を増加させ、口腔内細菌叢を整えることができる。しかし適切な方法で口腔ケアを行わなければ、口腔内分泌物が気管内へ流れ込みVAPを発生させてしまう。そのため挿管患者の口腔ケアは非常に重要な看護ケアといえる。今回、当院で実施ている挿管患者への口腔ケア方法を紹介し、安全で効果的な口腔ケア方法について考えたい。