[SY3-05] [シンポジウム] AI 時代における新たな看護価値の可能性
Keywords:AI、機械学習、看護価値
AI技術を用いた研究開発、これらの臨床応用は、今や世界の潮流となっている。日本においては少子高齢化の流れは今後も加速し、団塊の世代が75歳以上となる2025年には、医療・介護のニーズが急増すると予測されている。そのため、2025年に看護領域は需要が増しさらに人材不足になることが見込まれる。そのような状況において、クリティカルケア看護学の実践の場は、救命救急・集中治療室にとどまらず、一般病棟・外来から地域・在宅にまで広がっており、業界全体で負担が増えることも予想される。単純作業に関してはAIを活用し、負担を減らしていくことが重要ではないだろうか。例えば急性期病院におけるクリティカルケア看護では患者との関係性を構築する時間が短く、患者のパーソナリティや家族との関係性に関する情報は乏しい、そのため判断の手がかりとして、多くの場面で以前の類似した経験を用いていることが多い。将来的にこれらの患者の大量のデータ収集及び解析後の表示をAIが担うことで、クリティカルケア領域の看護師の負担が大きく減る可能性がある。
AIに仕事が全て代替されてしまうという意見もあるが、データ収集が得意なAIでも、患者の捉え方や、考え方などを考慮した、患者にとっての最善の看護を「創り出す」観点は人間にしかできない領域といえる。ここ数年でAIはとても簡便に利用できるように変化した。病院経営が厳しい状況においてメーカーのAIソフトをすぐ導入するのではなく、まずは、学会での繋がりや、職場のシステム関連部署と相談し、チームで作成していくことも一つの選択肢である。その際に、重要なのは看護学等の専門知識のある方の現場の意見である。
現在、演者は院内で医療従事者として働きつつ、医療機器管理データベースの作成と、特定保守管理医療機器の稼働台数、院内医療部材、DPC、FIM予測、内視鏡関連データ機械学習解析などを実施しているが、全てにおいて共通することは、専門分野に精通した方が必要で、そのような方々の指導のもとチームで作成していく事であると考える。クリティカルケア看護領域は需要が様々な分野で広がっており、2025年には急性期と在宅がデータでつながる可能性も考えられる。AI時代、進歩し続けるテクノロジーを看護に取り入れていくためには、臨床現場の看護知識を持つ方のアドバイスが最重要であり、AIはあくまでも道具にすぎないと考える。
