第18回日本クリティカルケア看護学会学術集会

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Pro-Con

[PC3] あなたのキャリアビジョンはどう描く?

Sun. Jun 12, 2022 9:00 AM - 10:00 AM 第7会場 (総合展示場 314-315会議室)

座長:荒井 知子(杏林大学医学部付属病院)
演者:大山 祐介(長崎大学生命医科学域保健学系)
   佐々木 謙一(岩手県立中央病院)

9:30 AM - 10:00 AM

[PC3-02] 看護師としての専門分野をもつことは自分にとって,患者にとっても有益である.
Nurses,be ambitious.

○佐々木 謙一1 (1. 岩手県立中央病院)

Keywords:キャリアマネジメント、キャリアアップ

厚生労働省の報告書によると、キャリアとは時間的持続性ないしは継続性を持った概念としてとらえられ、職業経験を通して職業能力を蓄積していく過程であると言える。私たち看護師は、専門職としてどのようにキャリア形成をしていくのがベターなのだろうか。日本看護協会の『看護職の倫理綱領』のなかの1つに〈看護師は、常に、個人の責任として継続学習による能力の開発・維持に努める。〉とある。したがって、看護師の国家資格を取って実践し続けるだけではなく、専門職として常に自己研鑽し続ける必要がある。 看護師として総合病院に入職すると、数年で配置換えが行われさまざまな病棟、診療科を経験する。また各施設のラダーや日本看護協会のラダーをもとに育成が行われ1人前の看護師へと成長する。現在の教育体制では、誰でもどこでも業務を遂行できるようなジェネラリストを育成する傾向がある。もちろんジェネラリストを否定するわけではないが、私は看護師として何か1つでも専門分野あるいは得意分野をもった方がよいと考えている。その分野が現在の部署で発揮されるものであれば、患者にとっても有益であろう。 その専門性を高めた証拠の1つとして資格がある。クリティカルケア看護分野では日本看護協会がクリティカルケア認定看護師(集中ケア認定看護師・救急看護認定看護師)、急性・重症患者看護専門看護師、日本看護系大学協議会と日本NP教育大学院協議会がNP(ナースプラクティショナー)の認定を行っている。他にも学会認定資格や団体認定資格など多数の資格が存在する。これらの資格は、看護師の能力を評価する一つの指標にもなりうる。さらにエンプロイアビリティを高めることにもつながり、やりがいをもって働き続けることができ、組織にとっても有能な人材の存在と示すことも可能となる。 私は特段キャリアデザインを意識してきたわけではないが、さまざまな経験や縁があって認定看護師の資格を取得し活動している。あらためてこれまでの看護師経験をふりかえると、これらの経験や縁は偶然ではなかったのかもしれない。本セッションでは、これまでの自身の経歴を紹介しつつ、その時どんなことを考え、どう行動してきたのかを考察しながら、参加者の今後のキャリアについて考える場となれば幸いである。