第18回日本クリティカルケア看護学会学術集会

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パネルディスカッション

[PD5] 災害発生時のクリティカルケア看護管理

Sat. Jun 11, 2022 1:00 PM - 2:10 PM 第6会場 (総合展示場 311-313会議室)

座長:川谷 陽子(愛知医科大学病院)
   佐藤 憲明(日本医科大学付属病院)
   高橋 美千子(磐田市立総合病院 看護部)
   井浦 弥生(社会福祉恩賜財団 済生会熊本病院)
   雀地 洋平(KKR札幌医療センター)

1:50 PM - 2:10 PM

[PD5-03] 病院全体で取り組む災害対策にむけて

○雀地 洋平1 (1. KKR札幌医療センター)

Keywords:災害対策

【目的】
東日本大震災以降、全国的に災害対策の取り組みが行われている。災害対策は医療の現場においても重要な取り組みであり、災害訓練、災害研修、マニュアルの改訂など多くの病院で実施されている。当院は、災害拠点病院などではないが、地域医療支援病院として発災時には地域住民を受け入れ医療を提供するという役割がある。しかし当院の災害対策に対する現状は、救急科の医師や災害対策に取り組んでいる医師は不在であり、看護部主体の研修や訓練は開催されているが病院全体として災害に対する意識が高いとはいえない状況であった。災害対策委員会も院内の管理者で構成されており、実働的なスタッフは1~2名であった。このような状況の中、当院は北海道胆振東部地震、病院近隣でのガス爆発事故を経験し、病院として取り組むべき課題がいくつも明らかとなり、災害に備える組織作りが必要となった。
【方法】
そこで、各病棟の看護師で組織されている災害ワーキンググループを中心に、災害対策マニュアル、災害訓練、災害研修を元に課題を整理し対策案を検討した。課題としては、本部機能と情報伝達方法の整理、多職種の連携体制、職員の安全と日常生活の確保、応急手当てに必要な技術習得、非常時の物品の確保、地域住民の対応などがあった。その内容と対策案を院内の災害対策委員会に提出し、今後の取り組みを検討した。また、災害対策委員会に、多職種で構成され、より実働的な内容を検討できる小委員会を設置した。現場へ伝達や検討を依頼する際には、小委員会から発信するように統一した。
【結果】
災害ワーキンググループを中心とした取り組みだけではなく小委員会での検討を行うことで、各部門の意見が反映された災害対策マニュアルの改訂となった。災害訓練に関しては、参加部門も増えマニュアルに沿った方法や役割で実施することができた。災害対策の知識や技術向上は、院内システムを使用し全スタッフ対象にWEB運用となった。多くの部門が参加することにより、院内全体で災害対策に取り組む体制が整い意識も高まった。
【結論】
今後は、様々な方法の訓練を繰り返すことで災害対策マニュアルを改訂する。多職種で検討することで、様々な立場で意見し合いより具体的な内容とする。取り組みを継続することで、スタッフの防災への意識を維持する。地域医療支援病院として災害発生時を想定した地域連携医との協働方法も検討する。