[PS9] 補助循環装着患者のケア（V-A ECMO、IMPELLA）

[PS9-01] 補助循環装着患者のケア（V-A ECMO、IMPELLA）

○夛田 覚¹ (1. 日本医科大学付属病院 外科系集中治療室)

Keywords:V-A ECMO、IMPELLA、ECPELLA

補助循環装着患者のケアと聞くと、補助循環とは？ケアとは？？わからないことがわからない！？ことも多いと思います。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　V-A ECMOは急性心筋梗塞、劇症型心筋症などを含む心原性ショックや難治性不整脈、致死的不整脈の出現時や、開心術後心不全などに用いられる機械的補助循環（MCS : Mechanical Circulatory Support）です。遠心ポンプと膜型人工肺を用いた閉鎖回路の人工心肺装置による心肺補助装置で、大腿静脈から挿入した脱血管を介して遠心ポンプにより脱血し，人工肺で酸素化して大腿動脈に送血します。心臓のポンプ機能の肩代わりや、補助をおこないます。
「IMPELLA補助循環用ポンプカテーテル」（IMPELLA 2.5®、IMPELLA CP® 、IMPELLA CP® SmartAssist®、IMPELLA 5.0®）は、薬物療法抵抗性の急性心不全を適応として承認された、日本で唯一の経皮的左心室補助循環デバイスです。2017年から日本で導入され、現在4000件以上の使用実績があります。2022年3月現在、日本循環器学会を含む日本の10の学会・研究会からなる補助人工心臓治療関連学会協議会インペラ部会から、日本国内230の施設がIMPELLAによる治療が可能な施設として承認されています。
ここでは重症心原性ショックに用いられるECMO・IMPELLA、さらにその二つの併用した治療方法であるECPELLAに関して、看護師が知るべきポイントやケアについて、皆様が補助循環装着患者を受け持つ際の一助となれるよう、話をしたいと思います。