第24回日本糖尿病教育・看護学会学術集会

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学会委員会企画

政策委員会企画
糖尿病透析予防指導管理料の算定数拡大と遠隔モニタリングを用いた支援の可能性―診療報酬改定に向けた調査結果と今後の要望―

Sat. Sep 21, 2019 1:30 PM - 2:40 PM 第9会場 (1F 104)

【企画】日本糖尿病教育・看護学会 政策委員会

委員長:餘目 千史 (日本赤十字北海道看護大学 成人看護学)

委 員:柳井田 恭子(川崎市立井田病院)、金子 佳世 (日本医科大学武蔵小杉病院) 、水野 美華 (原内科クリニック) 、飯田 直子 (三咲内科クリニック)、黒田 久美子(千葉大学大学院)、髙橋 良幸 (東邦大学健康科学部)、永渕 美樹 (佐賀大学医学部附属病院)、任 和子(京都大学大学院)、村田 中(武蔵野赤十字病院)、肥後 直子(京都府立医科大学附属病院)、古山 景子(日本医科大学付属病院)、森山 美知子(広島大学大学院医系科学研究科)、横山 悦子(順天堂大学保健看護学部)

【企画趣旨】
 政策委員会では糖尿病をもつ人へのより良い医療や看護の提供を目指し、患者と医療従事者の両者の視点に立ち、診療報酬改定の提案等の活動を行っております。
 我が国における医療費は透析患者の増加を背景に高騰し国の財政を圧迫しています。さらに透析患者は透析医療を受けることによる生活への負担があります。このような社会状況の中、腎症の重症化予防に向けた糖尿病透析予防指導管理料は2012 年より算定が開始されました。しかし、糖尿病透析予防指導管理料の算定開始以降も2017 年新規透析導入患者の原疾患の42.5%が糖尿病性腎症であり、2012 年から依然として糖尿病からの透析導入患者は多い現状にあります。透析患者数が多いにもかかわらず糖尿病透析予防指導管理料の算定率は伸びていないことが指摘されており、支援を必要としている患者に必要な時期に必要な支援が届いておらず重症化に至る患者が多いことが考えられます。
 また、2018 年より、患者と医師との間で情報通信機器を用いたオンライン診療の算定が可能となりました。その算定対象者には糖尿病透析予防指導管理料や特定疾患療養管理料算定患者などが含まれています。今後は、ICT の発展とともに、さらに、オンライン診療や遠隔モニタリングを用いた血糖調整などの看護支援も広がっていくことが予想されます。
 このような療養支援体制の中、私たちは、糖尿病透析予防指導管理料及び遠隔モニタリングを用いた看護支援について実態調査を実施しました。その結果をご紹介し、会場のみなさまと糖尿病透析予防支援の算定数増加のための工夫や遠隔モニタリングの支援の可能性について意見交換を行い、今後の診療報酬改定の要望につなげていきたいと考えております。

【プログラム】
1. 診療報酬改定要望に向けた政策委員会の取り組みと実態調査結果の説明
2. 事例紹介① 糖尿病透析予防指導管理料の算定数拡大に向けた工夫
3. 事例紹介② 遠隔モニタリングを用いた看護支援の実際
4. 意見交換
5. まとめ・アンケート記入