第24回日本糖尿病教育・看護学会学術集会

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交流集会

交流集会9
移行にゆらぐ状況にある糖尿病患者さんが
自分の生活を振り返ることを助ける看護について語ってみませんか

Sun. Sep 22, 2019 10:40 AM - 11:50 AM 第7会場 (3F 304)

三浦 幸枝1, 遠藤 和子2, 藤澤 由香3, 井渕 奈緒美4, 小泉 麻美5, 岩塚 晶子5, 由浪 有希子6, 有馬 弥生7, 菱野 祐美加(1.岩手医科大学, 2.山形保健医療大学, 3.岩手県立大学看護学部, 4.医療法人社団清永会矢吹病院, 5.東京労災病院, 6.東北大学病院, 7.原三信病院)

 移行とは、糖尿病を併発した、合併症やがんなど他の疾患を発症した等の健康/ 病に生じるものや、母親になった、等の発達上の役割に生じるもの、I ターンにより住宅環境が変わった状況など、移り変わりが生じたものをいいます。生涯、病と折り合いをつけていく糖尿病患者は、様々な移行を経験しながら日常生活を営んでゆくと思われます。
 “移行にゆらぐ”糖尿病患者さんは、糖尿病のセルフケア行動に気持ちが向かない状況にあります。“移行にゆらぐ”状況にある患者さんの脆弱性ははかり知れないものがあり、そのような状況の患者さんと話していると話が拡散してしまったり、話の内容がつかみにくかったりします。さらに、糖尿病の療養指導で、糖尿病のコントロールのことを優先し話してしまい、うまくいかなかった経験は療養指導に携わった人であれば誰しも経験していることだと思います。
 “移行にゆらぐ”とは移行にゆらぐ状況にある糖尿病の患者さんが自分の生活を振り返るということ、糖尿病の治療のための食事、運動をどうするのかという振り返りではなく、生活全体・人生において自分はどのように生きていこうと考えるのかといった振り返りです。本日の交流集会では“、移行にゆらぐ”状況にある糖尿病患者さんについて皆さんと情報共有し、療養指導で、看護師の皆さんがどの様に患者の生活を聞き出しているのか、どのように聞くことが患者の語りを促進するのか、やる気があるのにうまくいかない患者へのかかわりについて、さらに、一旦関係性が崩れる失敗を修復しながら関係性を築き、患者さんの語りが変化していると感じている看護師も多くいらっしゃるのではないかと思います。
 交流集会に参加する皆さんの日頃の看護実践の経験の語りを共有し患者の語りを聴く実践力を高める機会にしていただきたいと思います。 さらに、患者のサポート資源としての看護師になるためには、どのようにすれば良いのか、参加者の皆さんと意見交換し一緒に考えてみませんか。



【プログラム】
1. 企画趣旨の説明  
2.“ 移行にゆらぐ”についての情報提供  
3. 看護実践での経験を話し合い、疑問や困難など意見交換  
4. まとめ

三浦 幸枝1, 遠藤 和子2, 藤澤 由香3, 井渕 奈緒美4, 小泉 麻美5, 岩塚 晶子5, 由浪 有希子6, 有馬 弥生7, 菱野 祐美加 (1.岩手医科大学, 2.山形保健医療大学, 3.岩手県立大学看護学部, 4.医療法人社団清永会矢吹病院, 5.東京労災病院, 6.東北大学病院, 7.原三信病院)