[O10-4] 災害時の外来看護師のトリアージについて
はじめに
当院は市内で唯一の2次救急病院という役割を担っている。立地上、高速道路や駅など多くの人が利用する施設が存在する。その為、災害時に多数傷病者を収容しなければいけない可能性がある。以前実施した総合避難訓練にて、アクションカードが機能せず分担されていない職員がどう行動していいか分からなかった、という反省点があった。日災害医療は学ぶ機会は多くとも実際に知識や技術を使うことは少ない。しかし日常的に準備することは重要である。
この機会に災害というものを再認識し外来看護師としての役割として、災害時トリアージの理解を深めていくことも重要と考える。
Ⅰ研究目的
2次救急病院としての災害に対する外来看護師の現状調査・トリアージ理解度、知識向上を目的とする。
Ⅱ研究方法
対象 一般外来看護師38名
調査期間 H30.10月~H31.2月
調査内容 災害看護に対する現状把握。紙上によるSTART法トリアージ勉強会の実施。
START法トリアージ勉強会前後の理解度のアンケートの実施。
倫理的配慮 当院の倫理委員会の審査を受け承諾を得た。回収したアンケート・紙上トリアージは無記名・個人を断定できないようにし、研究終了後は破棄する。
Ⅲ結果
対象38名に勉強会前後にアンケートを配布し回収率は89%。紙上トリアージ回収率は89%中、有効回答は97%。
勉強会前アンケート結果については勤務中の災害への危機感・行動への不安感は、全体の80%に対し災害の研修等の参加歴は38%という低い数値を示した。START法トリアージに関して認知度はあるものの、実際、訓練や紙上などでも行ったことがある人は25%であった。
当施設の災害マニュアルの認知度は高いが、読んだことがあるものは少なかった。
勉強会後アンケート結果については、勉強会や紙上トリアージにて災害に対する関心度は上昇がありSTART法トリアージの必要性の理解については100%という結果が得られた。
紙上トリアージについては、勉強会後名札サイズパウチカードの配布もあり、正解率の上昇はみられた。
しかし、実際に自身が行うとなると「不安」という意見が80%あり、不安という意見の中には、「実際のトリアージや訓練を行ったことがないから」など、実災害への経験がないからという意見が多数あった。不安が多い分、今後の訓練や研修は必要か、との質問には100%必要との意見があった。
勉強会前後での紙上トリアージの正解率は、設問1は前45%後100%、設問2は前90%後100%、設問3は前27%後71%、設問4は前63%後、設問5は前69%後100%。
Ⅳ考察
災害看護に対する関心度を継続させるためにも、定期的に研修計画をたてなければ時間とともに関心度が低下する恐れもある。今後映像や模擬患者を使用した症例などを繰り返し訓練するなどの内容を吟味し慣れていくことも重要と考える。
START法トリアージの知識や技術を習得するためにも定期的に勉強会の開催が必要である。
災害マニュアルについても、見やすい環境にすることを必要と感じた
当院は市内で唯一の2次救急病院という役割を担っている。立地上、高速道路や駅など多くの人が利用する施設が存在する。その為、災害時に多数傷病者を収容しなければいけない可能性がある。以前実施した総合避難訓練にて、アクションカードが機能せず分担されていない職員がどう行動していいか分からなかった、という反省点があった。日災害医療は学ぶ機会は多くとも実際に知識や技術を使うことは少ない。しかし日常的に準備することは重要である。
この機会に災害というものを再認識し外来看護師としての役割として、災害時トリアージの理解を深めていくことも重要と考える。
Ⅰ研究目的
2次救急病院としての災害に対する外来看護師の現状調査・トリアージ理解度、知識向上を目的とする。
Ⅱ研究方法
対象 一般外来看護師38名
調査期間 H30.10月~H31.2月
調査内容 災害看護に対する現状把握。紙上によるSTART法トリアージ勉強会の実施。
START法トリアージ勉強会前後の理解度のアンケートの実施。
倫理的配慮 当院の倫理委員会の審査を受け承諾を得た。回収したアンケート・紙上トリアージは無記名・個人を断定できないようにし、研究終了後は破棄する。
Ⅲ結果
対象38名に勉強会前後にアンケートを配布し回収率は89%。紙上トリアージ回収率は89%中、有効回答は97%。
勉強会前アンケート結果については勤務中の災害への危機感・行動への不安感は、全体の80%に対し災害の研修等の参加歴は38%という低い数値を示した。START法トリアージに関して認知度はあるものの、実際、訓練や紙上などでも行ったことがある人は25%であった。
当施設の災害マニュアルの認知度は高いが、読んだことがあるものは少なかった。
勉強会後アンケート結果については、勉強会や紙上トリアージにて災害に対する関心度は上昇がありSTART法トリアージの必要性の理解については100%という結果が得られた。
紙上トリアージについては、勉強会後名札サイズパウチカードの配布もあり、正解率の上昇はみられた。
しかし、実際に自身が行うとなると「不安」という意見が80%あり、不安という意見の中には、「実際のトリアージや訓練を行ったことがないから」など、実災害への経験がないからという意見が多数あった。不安が多い分、今後の訓練や研修は必要か、との質問には100%必要との意見があった。
勉強会前後での紙上トリアージの正解率は、設問1は前45%後100%、設問2は前90%後100%、設問3は前27%後71%、設問4は前63%後、設問5は前69%後100%。
Ⅳ考察
災害看護に対する関心度を継続させるためにも、定期的に研修計画をたてなければ時間とともに関心度が低下する恐れもある。今後映像や模擬患者を使用した症例などを繰り返し訓練するなどの内容を吟味し慣れていくことも重要と考える。
START法トリアージの知識や技術を習得するためにも定期的に勉強会の開催が必要である。
災害マニュアルについても、見やすい環境にすることを必要と感じた