[RTD11-5] 重症外傷患者対応の看護の質向上を目指して -アクティブラーニングとアクションカードを用いた取り組み-
A大学病院高度救命救急センター(以下A病院)には、3次救急医療施設として、年間400件程度の外傷患者が搬入され、その中には、PTD:preventable trauma deathを回避するために、初療室内で、穿頭血腫ドレナージや、開胸、開腹術が行なわれている現状がある。外傷の場合は、特にチーム医療が必要不可欠であり、JNTECTM(外傷初期看護ガイドライン)では、「外傷医療チームの重要な看護上のポイントとして、熟練された人材教育が必要」と述べられている。A病院においても、初療室内における手術においては、準備方法のマニュアルは存在するが、年に20件程度(全体の1.81%)であるため、全ての救命の看護Staffが、少ない患者情報から予測を行い、受け入れの準備に加え、チームビルディングが図れるまでには至っていない。その為、A病院においては、この人材教育の充実が、今年度の重要課題となっている。そこで、今年度より、重症外傷においては、①重症外傷モードのスイッチをONにすること。②重症外傷患者受け入れ準備が迅速に行なえること。などを目標にJNTECTMのインストラクターの資格を持つスタッフを中心に、ワーキンググループを立ち上げ、教育システム設計の最も基本的なモデルとされるADDIEモデルを用いて、教育設計を行い、研修方法としては、アクティブラーニングで行い、最終的には、臨床において、経験知に関係なく、効率よく迅速に対応ができるように、アクションカードの作成とシナリオベースドシュミレーションを用いて、これまでの研修とアクションカードの作成が臨床上で有効なのかを評価・検証を行なうことをにした。現在は、まだ、実践途中であるが、現在の救急看護認定看護師としての実践報告を行いたいと考える。