第21回日本救急看護学会学術集会

講演情報

一般演題(ラウンドテーブルディスカッション (RTD))

災害・トリアージ

[RTD3] RTD(CN)3群 災害・トリアージ

2019年10月4日(金) 15:10 〜 16:10 RTD会場 (2F 国際会議室)

座長:角 由美子(名古屋第二赤十字病院 医療安全推進室)

[RTD3-3] 一般外来看護師に対するトリアージシステム導入に対する活動

橋本 節子 (永生会 南多摩病院)

一般外来におけるトリアージシステム導入に対する活動



                              南多摩病院 橋本節子

はじめに

当院一般外来には内科・外科・整形外科・婦人科・泌尿器科・眼科・内視鏡があり、平均500名~700名を超える患者が来院している。特に内科外来が一番患者数も多く、総合内科・消化器内科・腎臓内科・循環器内科・呼吸器内科・神経内科など専門科も併設していることから様々な症状の患者が待合にあふれている。予約外も対応しているため長時間待っている患者の中には重症者も隠れており、実際緊急カテ・手術などに至るケースも少なくない。そこで、いかに重症者を早期に発見し適切な対応に結び付けることができるかが課題であると考えトリアージシステム導入に向け、実践している内容について報告する



実践

昨年度、一般外来看護師対象にトリアージシステム作成に必要な知識・技術の確認の為アンケートを行った。その結果異常の早期発見をするための知識・技術に対して【不安】を強く持っており、勉強したいという意識が高いことが分かった。特に【トリアージ】についての知識はほとんどなく、【問診】【フィジカル】に関しては、各看護師の経験によるもののみであった。

 多くの看護師が不安を感じながら日々多くの患者対応に追われている。特に不安に思う症状としては「胸痛・頭痛・めまい・腹痛」であり、【不安】の理由として、重症や緊急度の判定に自信がないことが大きな原因であることがわかった。

これに対し症状別に問診方法やフィジカルアセスメントについて勉強会を企画し実施している。勉強会を行うことで看護師の緊急対応への意識を高めることができると考えている。また重症患者の早期発見、対応に結び付けることができれば、看護師のモチベーションアップにもつながりさらに、意識を高めることができると考えた。

おわりに

 勉強会前後で看護師の意識の変化を評価し、当院独自のトリアージシステム構築につなげていきたいと考えている。またその際には、各科の医師とも検討し、各科の問診票の見直しや、問診方法の統一を図り、より良い外来運営にも貢献していきたいと考えている。