第21回日本救急看護学会学術集会

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一般演題(ラウンドテーブルディスカッション (RTD))

RRS

[RTD6] RTD(CN)6群 RRS

Fri. Oct 4, 2019 2:10 PM - 3:30 PM RTD会場 (2F 国際会議室)

座長:丹羽 由美子(愛知医科大学病院)

[RTD6-4] 救急看護認定看護師による急変対応コースの実践報告

田中 雄也1, 橋本 かお里2 (1.東海大学医学部付属八王子病院救急センター, 2.東海大学医学部付属八王子病院ICUCCU)

【はじめに】急変対応を学ぶ場として救急看護認定看護師がシミュレーション教育として『急変対応コース』を経験年数2年および3年の全職員を対象に開催している。等級(当院で定める職能レベル)により、適した内容を学べるよう、ファースト・セカンドレベルの2段階に設定している。院内にはRRT(Rapid Response Team)があり、急変時の対応を任せられる体制はあるが、頼るだけではなく、それぞれが急変対応能力を身に付け、実践できる取り組みとしてコース運営をしてきた。そこで、これまでを通して実践してきたことを報告する。【目的】RRT到着までの急変対応を実践シミュレーション教育で習得する。【方法】期間:2018年4月~7月、同内容で各レベル・計3回開催。ファーストレベル概要:対象は経験2年目47名。目的:臨床イメージし急変対応を習得する。目標:急変の認知から一次救命処置を円滑に実践できる。セカンドレベル概要:対象、経験3年目52名。目的:急変対応時の後輩の役割モデルとなり支援できる。目標:二次救命処置の移行に自発的に行動できる。後輩支援ができる。講師:救急看護認定2名、その他BLS,ACLSインストラクター。事前課題:BLS、ACLSに基づくテスト。講習内容:シミュレーショングループは受講生4名に対しインストラクター1名。③評価:認知領域はテストができる、精神運動技能は実技チェックリストで全項目の達成ができる。さらにアンケートで調査した。【倫理的配慮】個人の特定がないよう匿名性の保護とした。【結果】アンケートで満足度を5段階で評価し、ファーストレベルでは、理解度は、やや理解できた9%、十分理解できた91%の計100%。達成度は、ややできた21%、十分できた79%の計100%であった。セカンドレベルの理解度は、理解できた4%、やや理解できた13%、十分理解できた83%の計100%。達成度は、できた10%、ややできた35%、十分できた56%の計100%であった。【考察】RRTは例年約40件の要請があり、いずれも発生後1分以内の要請ができているため、到着までの数分以内に行うべきことを目標に落とし込んでいる。特に経験年数が低いほど主体的に体験した者も少ないため、定期的な学習機会は急変対応能力を身につけるには必要である。さらに効果的に運用するため、講義設計を練ることで、高い満足感と達成度を得ている。今後もより臨床につながるよう運営していく。