[SL] 過酷な宇宙環境に生活する宇宙飛行士の健康管理
この夏、人類が初めて月に着陸してから50周年を迎えた。アメリカ合衆国のアポロ11号の宇宙飛行士が月面での第一歩をしるしたのは、1969年7月20日のことである。NASAのアポロ11号 ニール・アームストロング船長の言葉は、あまりにも有名である。
“これは一人の人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては偉大な飛躍である”
月面から漆黒の宇宙空間にうかぶ、青く美しい地球を見た宇宙飛行士は、何を想い、未来の有人宇宙活動の発展についてどのような夢を抱いていただろうか。
アポロ11号の偉業から半世紀、今日では、人類は、ただ宇宙に行くだけでなく、長期間、宇宙滞在をするようになっている。有人宇宙活動に不可欠な宇宙医学も、人類の宇宙空間での活動の拡大とともに発展してきた。
現在は、世界最大の国際協力のシンボルである国際宇宙ステーション計画(International Space Station: ISS)のもと、宇宙での微小重力環境を利用した様々な研究が行われている。日本もISSに参加し、独自のモジュール「きぼう」(JEM)を打ち上げ、国産H-IIBロケットで宇宙ステーション補給機「こうのとり」(HTV) により日本からISSに物資を輸送し、日本人宇宙飛行士も活躍してISSでの存在感を増している。
夜空を見上げれば、時にISSを肉眼で追うことができ、その中では各宇宙機関を代表する宇宙飛行士が、様々な活動をおこなっていることに思いを巡らす。さらに、今後は、宇宙探査時代を迎え、人類は、より遠くへ、より長い期間の宇宙ミッションに挑もうとしている。しかしながら、宇宙空間は、非常に特殊かつ過酷な環境であり、そうした環境で生活する人間の身体には様々な医学的影響が及ぶため、宇宙飛行士が健康を保ち、最大のパフォーマンスでタスクをこなせるよう、適切なリスクマネジメントときめ細かい医学管理が重要である。
今回の講演では、日本人飛行士が参加した宇宙ミッションや、宇宙環境で生じる医学的影響、宇宙医学を専門とし宇宙飛行士の健康管理に携わるFlight Surgeonの仕事についてご紹介する。
“これは一人の人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては偉大な飛躍である”
月面から漆黒の宇宙空間にうかぶ、青く美しい地球を見た宇宙飛行士は、何を想い、未来の有人宇宙活動の発展についてどのような夢を抱いていただろうか。
アポロ11号の偉業から半世紀、今日では、人類は、ただ宇宙に行くだけでなく、長期間、宇宙滞在をするようになっている。有人宇宙活動に不可欠な宇宙医学も、人類の宇宙空間での活動の拡大とともに発展してきた。
現在は、世界最大の国際協力のシンボルである国際宇宙ステーション計画(International Space Station: ISS)のもと、宇宙での微小重力環境を利用した様々な研究が行われている。日本もISSに参加し、独自のモジュール「きぼう」(JEM)を打ち上げ、国産H-IIBロケットで宇宙ステーション補給機「こうのとり」(HTV) により日本からISSに物資を輸送し、日本人宇宙飛行士も活躍してISSでの存在感を増している。
夜空を見上げれば、時にISSを肉眼で追うことができ、その中では各宇宙機関を代表する宇宙飛行士が、様々な活動をおこなっていることに思いを巡らす。さらに、今後は、宇宙探査時代を迎え、人類は、より遠くへ、より長い期間の宇宙ミッションに挑もうとしている。しかしながら、宇宙空間は、非常に特殊かつ過酷な環境であり、そうした環境で生活する人間の身体には様々な医学的影響が及ぶため、宇宙飛行士が健康を保ち、最大のパフォーマンスでタスクをこなせるよう、適切なリスクマネジメントときめ細かい医学管理が重要である。
今回の講演では、日本人飛行士が参加した宇宙ミッションや、宇宙環境で生じる医学的影響、宇宙医学を専門とし宇宙飛行士の健康管理に携わるFlight Surgeonの仕事についてご紹介する。