[EL12-01] エネルギー環境問題の現段階〜 人間社会への影響と政策
Keywords:環境問題、気候変動問題、エネルギー政策
地球規模の環境問題により人間社会は危機的状況に陥りつつある。とりわけ顕著なのが気候変動問題であり、これは、世界的に「気候危機」として捉えられるようになってきた。「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」の「1.5度特別報告書」によれば、社会に破局的な影響を与えないようにするには気温上昇幅を1.5度に抑える必要がある。産業革命以降、すでに約1度気温上昇がもたらされているから、残された余地は0.5度しかない。目標達成のためには、今世紀半ばまでのできる限り早い時期に全世界の温室効果ガス排出をゼロにしなければならない。当然ながら、これを実現するには、社会におけるエネルギーの利用のあり方を急速に抜本的に変える必要がある。人類にとって持続可能なエネルギーはどうあるべきか、日本のエネルギー政策に問題はないのか、気候変動問題を題材に、あるべきエネルギー政策のあり方について論じる。