第22回日本救急看護学会学術集会

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[EM5] 交流集会5

「救急看護認定看護師の活動実態と今後の救急看護実践の展望」

医療政策委員会

[EM11-01] 救急看護認定看護師の活動実態と今後の救急看護実践の展望

○日本救急看護学会 医療政策委員会1、伊藤 雪絵1、木澤 晃代1、城丸 瑞恵1、菅原 美樹1、松月 みどり1、山口 真有美1、箱崎 恵理、長谷川 正志 (1. 医療政策委員会)

キーワード:救急看護認定看護師、活動実態調査、救急看護実践

交流集会テーマ:救急看護認定看護師の活動実態と今後の救急看護実践の展望

委員: 伊藤雪絵(奈良県立医科大学附属病院)

    木澤晃代(日本大学病院)

    城丸瑞恵(札幌医科大学保健医療学部看護学科)

    菅原美樹(札幌市立大学看護学部)

    松月みどり(東京医療保健大学和歌山看護学部)

    山口真有美(関西医科大学看護学部)

前委員:箱崎恵理(看護協会ちば訪問看護ステーション)

    長谷川正志(社会医療法人青洲会グループ本部)



 在宅から施設の多様な場において、軽症から重症までの多彩な病態にある患者の救急医療の一翼を担っているのが救急看護認定看護師であり、2020年5月現在約1,300名が登録されている。救急医療において重要な役割を担う救急看護認定看護師も今後の活動について再考する時期にあると考える。例えば2025年を目途にした地域包括ケアシステム、医療の地域格差や高齢社会への対応や救急救命士の活用拡大なども救急看護認定看護師が取り組むべき課題になると推察する。こうした状況を鑑みて今後の救急看護認定看護師の方向性を検討する基礎資料とする目的で、医療政策委員会では、「初期・二次・三次救急医療施設に勤務する救急看護認定看護師の活動実態」を明らかにするために、日本救急看護認定看護師会の会員に対する質問紙調査を実施した。

 調査期間は2020年1月25日~2020年3月25日でWebにより80名の方から回答を得た。1.認定看護師の活動について複数回答で回答を求めた結果、多い順に上位3項目は以下の通りである。認定看護師として救急外来でどのような活動をしているかの質問に対して、「看護職への指導(教育支援)(75名)」、「患者・家族に対する実践(73名)」、「看護職からの相談対応(66名)」であった。認定看護師として期待される役割に関する質問に対して、「看護職への指導/教育支援(70名)」、「患者・家族に対する支援(65名)」、「地域における活動(62名)」であった。2.認定看護師の教育的役割について「必ずする」~「全くしない」の4段階で回答を求め、「必ずする」「時々する」を合算した結果、多かった項目は「救急看護実践を通して対象の成長を考慮した指導をしている(72名)」、「教育・指導対象者のニーズや要望に沿った勉強会を企画し実施している(72名)」、「病院内において根拠に基づくBLS、ICLS、ACLS教育を実施している(71名)」であった。他にも地域住民や地域社会への活動内容などについて自由記述で回答を得た。



 本交流集会では上記の結果を提示して、救急看護認定看護師の活動実態の共有と今後の救急看護実践の方向性を検討する機会としたいと考えています。皆様の参加をお待ちしています。



 なお、COVID-19への対応で厳しい仕事環境の中、時間をさいて回答してくださった皆様に心よりお礼申し上げます。