第22回日本救急看護学会学術集会

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交流集会

[EM3] 交流集会3

「救急看護クリニカルラダー ~これからの活用性~」

教育委員会

[EM6-01] 救急看護クリニカルラダー ~これからの活用性~

日本救急看護学会 教育委員会1、○淺香 えみ子1、○坂田 久美子1、○有澤 文孝1、○川原 千香子1、○久間 朝子1、○平尾 明美1、○源本 尚美1 (1. 教育委員会)

Keywords:救急看護 クリニカルラダー

【背景】

救急看護クリニカルラダーを改訂して約2年が経過した。セミナー受講歴や取得資格によって実践レベル(ラダーレベル)を区分していた構成から、看護実践能力を構成する要素ごとにその複雑性によってレベルを示す構成に変更した。

改訂には、日本看護協会による看護師のクリニカルラダーをベースに置き、救急領域に限局した活用範囲からあらゆる看護場面との整合性を図った。改訂の際には、クリニカルラダーレベルと看護実践力が整合性を持つものになるようにすること。また、クリニカルラダーのレベルがアップすることで看護師としての基礎力が身につくとともに、救急看護の専門性をもってケア構成を示すことに注意を払いながら行った。

このように作成された救急看護クリニカルラダーは、救急看護の専門性のみを示したものではないため、一見すると救急看護師のレベルアップが感じにくいかもしれない。しかし、救急診療の場で看護師となっていく成長の方向性を示し、看護師が自らの成長を把握する上で有用性が高まったと考えられる。

本ラダーが有効に活用され、救急看護の実践力が効果的に育成されることを目的に、教育委員会では今後も救急看護クリニカルラダー活用を普及させていく。

次にその方向性を示す。



【活動方針】

1.クリティカルケア認定看護師の誕生に伴うラダーの運用に関する検討

・救急看護のラダー、集中ケアのラダーが存在しているなかで、実践者の活動に合致したラダー運用

2.実践力を示すクリニカルラダーと看護師としての成長を示すキャリアラダーとしての検討

3.年度単位の運用と、個人にあった運用期間を加味したラダー運用

・中途入職者・院内異動者・COVID-19対応による教育計画が変更になった看護師等の活用など

4.救急診療部門以外における救急看護クリニカルラダーの活用

・救急看護はあらゆる場での実践であり、一般病棟における救急看護の実践を支援するツールとしての活用を検討



【まとめ】

救急看護の実践場面は広く存在している。様々な場面で実践する看護師の学習目標を提示し、その成長を支援する指針となる活用に向けてラダーの運用方法を提示するとともに、救急診療の場面においても看護師としての基礎力の育成を重視し、専門性の育成をより豊かなものにすることを目指して活動していく。