第22回日本救急看護学会学術集会

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一般演題

救急外来看護

[O1] 一般演題1

[O1-16] 脳梗塞血栓回収術の来院から治療室搬入までの時間短縮にむけて
~看護師が介入できることは~

○権田 海代子1、住吉 さやか1、道端 育子1、渡邉 岳人1 (1. 福岡和白病院 総合診療救急科)

Keywords:時間短縮、脳卒中スイッチ

【はじめに】

超急性期脳梗塞に対するt-PA治療や血管内治療は、治療開始時間が早いほど良好の転機が期待される。過去3年間の当院での血管内治療は114件であり、離島からのヘリ搬送や、walk in受診、救急搬送からの治療室搬入までの時間を抽出し、問題点が明らかになった為ここに報告する。

【方法】

当院救急外来を受診し緊急血管内治療適応となった患者のうち、院内発症、血栓回収目的での転院搬送は除外した。

2017年2月~2019年12月

各年度での時間(中央値)を算出し、問題と課題の抽出と対策を検討する。
【倫理的配慮】

本調査で得た情報は個人が特定されないように処理し、本研究以外では使用しない
所属施設の管理者の許可を得て実施した
【結果】

時間(中央値)2017年 72分 2018年 65分 2019年 106分

【考察】

2017年度は血管内治療について周知出来ておらず、治療に対し意識が低かった。2018年度は脳卒中チーム立ち上げと共に、各種システムが稼働と同時に実態調査を行い意識を高め介入し時間短縮ができたが2019年度は延びた。理由として、治療意識の低下と、JTASにて脳卒中の治療スイッチが入らず、検査等行うまでに時間がかかった。そこで、脳卒中スイッチを発動させる為には、看護師がCPSSの意識を持ちバイタルサインと症状を加味し、スムーズな治療室搬入までの検査を遂行するようにマネージメントする必要がある。

近年、血管内治療の治療適応範囲が広くなり、治療適応に判断が迷う場合や、t-PA投与し症状の改善を見て血管内治療の有無を決定する症例も多い。平均時間が延びたのも一つの要因であるが、今回、脳卒中スイッチをどの様に入れるか、マネージメント行うかは看護師のスイッチに最も左右されることが分かった。

今年度新たな試みとして、プロトコール導入しDoor to Doorの目標時間を60分以内に挑戦している最中である。