第22回日本救急看護学会学術集会

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特別講演

[SL2] 特別講演2

「「コロナ禍」における「人災」の構造と、日本の脆弱性の本質」

演者 藤井聡(京都大学大学院工学研究科 都市社会工学専攻 教授)

[SL2-01] 「コロナ禍」における「人災」の構造と、日本の脆弱性の本質

○藤井 聡1 (1. 京都大学大学院工学研究科 都市社会工学専攻 教授)

Keywords:パンデミック、国土強靱化、レジリエンス

コロナ禍という言葉がしばしば使われるが、これは、感染症拡大による健康被害という「パンデミック」の側面と、過剰自粛や過剰恐怖、デマなどに伴う社会経済健康被害という「インフォデミック」の側面の双方が、今、新型コロナウイルスの蔓延を契機として生じているからである。それはいわば、複合災害となっているのである。ただし、こうした問題構造はなにも、新型コロナウイルスにおいてのみ生じているのではなく、救急看護が求められるあらゆる局面において生じうるものである。したがって救急看護活動による効果を最大化するためには、単に医学的見地のみならず、社会心理学的社会学的見地を含めた被害最小化を目指す態度が求められる。本発表では、そうした側面から、日本の脆弱性を改めて浮き彫りとし、そこに対する対策の糸口を探る。