第23回日本救急看護学会学術集会

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教育講演

第23回日本救急看護学会学術集会 [指定演題] » 教育講演

[EL5] 教育講演5

[EL5-01] 人工呼吸器離脱の第一歩
〜人工呼吸器の非同調を見極めよう〜

○尾野 敏明1 (1. 東海大学看護師キャリア支援センター)

Keywords:人工呼吸器、非同調、人工呼吸器グラフィック

人工呼吸の目的は、換気量の維持、酸素化の改善、呼吸仕事量の軽減である。しかし、この目的は、患者状況に合わせ、適切な呼吸管理が行われていなければ果たすことができない。そして呼吸管理においては、人工呼吸器からの早期離脱が図れるよう、安全管理を十分に行い、合併症予防に努めることが重要である。人工呼吸管理の長期化は、合併症のリスクを増し、さらなる人工呼吸期間の延長をきたし、予後にも影響することになる。

近年、人工呼吸器グラフィックの普及とともに、人工呼吸器の非同調が注目されている。人工呼吸器の非同調は、人工呼吸器の呼吸サポートと患者の呼吸要求との間にミスマッチが起こることで生じる。非同調は、人工呼吸の目的の一つである呼吸仕事量の軽減と逆行する状況を招き、近年では死亡率との関連も示唆されている。

そこで今回は、この人工呼吸器の非同調の種類やその原因、人工呼吸器グラフィック、対処法を解説する。さらに近年3学会合同で作成され、多くの施設で導入されている人工呼吸器離脱プロトコルについて、あらためてその内容を整理したい。