第23回日本救急看護学会学術集会

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第23回日本救急看護学会学術集会 [一般演題] » 12.チーム医療

[OD1001] 10.チーム医療.看護管理

[OD1001-01] フライトナースの職務と行動特性

○作田 裕美1、上野 寿子1、新井 直子2、新井 龍3、大串 晃弘4 (1. 大阪市立大学、2. 帝京大学、3. 湘南鎌倉医療大学、4. 四国大学)

Keywords:フライトナース

目的:フライトナースの職務と高い成果を上げるフライトナースの行動特性を明らかにし,フライトナースのコンピテンシーの特徴を検討することである.
方法:デルファイ法を用いて,日本看護協会ホームページで氏名と所属が公開されている救急看護認定看護師1096名を対象に質問紙調査(フライトナースが果たすべき職務について70項目,高い成果を上げるフライトナースの行動特性について96項目)を3回行った.コンセンサスを示す同意率は81%とした.なお,研究に先立ち,所属施設の倫理審査委員会の承認を得た.
結果:第1ラウンド調査53名,第2ラウンド調査32名,第3ラウンド調査17名から返信があり,フライトナースが果たすべき職務については10職務68項目でコンセンサスを得た.その内,高い同意を得た職務は『チーム作り』,『病院前救急看護実践/精度の高い臨床推論』,『病院前看護実践/医師との協働』であり,高い成果を上げるフライトナースの行動特性については,17の行動特性90項目でコンセンサスを得た.その内,高い同意を得た行動特性は,『問題発見・解決力』,『予見・予測性』,『率先行動力』,『誠実さ』,『コミュニケーション力』,『関係構築力』であった.
結論:高い成果を上げるフライトナースの行動特性は,フライトナースが果たすべき職務に対応して発揮されており,高い同意を得た行動特性はフライトナースの特徴的なコンピテンシーであることが示唆された.今後は,今回見いだされた結果を洗練させフライトナースのコンピテンシー尺度を開発し,信頼性と妥当性を実証的に確認することである.