第23回日本救急看護学会学術集会

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パネルディスカッション

第23回日本救急看護学会学術集会 [指定演題] » パネルディスカッション

[PD1] [パネルディスカッション2] 救急外来看護の革新 -救急外来における帰宅時支援システムー

Fri. Oct 22, 2021 2:10 PM - 3:30 PM ライブ2

座長:箱崎 恵理(看護協会ちば訪問看護ステーション)

2:40 PM - 3:10 PM

[PD1-02] 初期・二次救急外来における帰宅する患者への看護の必要性

○山口 真有美1 (1. 京都大学大学院医学研究科人間健康科学系専攻博士後期課程)

Keywords:初期・二次救急外来、帰宅患者、帰宅支援

5年前にまとめた修士論文では、救急専門とする医師や看護師の配置が少ない初期・二次救急外来において、患者の健康回復と患者を元の生活に戻すことに責任を負った救急看護認定看護師たちの実践を明らかにしました。そこには、医師が診察したあとでも継続される看護師としての観察とアフターフォロー、自宅での生活のイメージ、重症化のリスクへの備えといった看護師の目と力が含まれていました。
皆さんもご存知のとおり、AI技術の発展は目覚ましく、アメリカ救急看護学会Emergency Nursing Association インターナショナルカンファレンスではすでにAIを用いたER患者管理システムが紹介されています。トリアージシステムでは、来院時の患者状態を入力すると数分後の急変予測がなされ医師の診察順がAIの判定により決定されるようになっています。
しかしながら、救急外来受診後に帰宅する患者さんの場合は、症状変化が分かりにくく見つけにくいという特徴があります。高齢者も多く、さらに背景にある慢性疾患や障害、自宅環境、家族関係等が複雑に絡んでくるため、応用編の看護が求められます。救急外来から受診後帰宅する患者さんへの看護は、私たち個々の看護師が常にオーダーメードの看護を創り上げていかねばなりません。こうした救急外来帰宅時支援をシステム化できるのかどうか、今回、最新の国内外の関連研究をもとに話題提供し、皆さんと一緒に考えていきたいと思います。