第23回日本救急看護学会学術集会

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会長講演

第23回日本救急看護学会学術集会 [指定演題] » 会長講演

[PL] 大会長講演

2021年10月22日(金) 09:50 〜 10:20 ライブ1

09:50 〜 10:20

[PL-01] 救急看護の継承と革新

○菅原 美樹1 (1. 札幌市立大学看護学部)

キーワード:救急看護、継承と革新

今、わが国は少子高齢化、自然災害、新型コロナウイルス感染症の蔓延、AIや科学技術の著しい普及など、これまでに経験したことのない変化の著しい時代に直面しています。人は変化に直面すると、不安な気持ちになります。好ましい変化であればよいのですが、それが不確かで複雑な変化となれば、不安は増幅するでしょう。不確かで複雑かつ激しい変化の中で、救急医療・看護に携わる私たちは、国民のいのちを守り、不安を軽減し、最善の看護を提供し続けるためには、新たな知見や技術を評価し、どう活用していくかを考える力が求められているのではないでしょうか。

今回、本学術集会のメインテーマを「救急看護の継承と革新-変化の時代に挑戦する看護と理工学の連携-」としたのは、こうした時代にあるからこそ、救急看護の本質をあらためて共通認識し、連携を通して変化に挑戦していく必要があると強く感じたためです。継承とは文字どおり「受け継いでいくこと」であり、革新とは「新たに革(あらた)めること」を意味し、既存のものをより適切と思われるものに変更することを意味します。今、まさに救急医療現場、看護教育の現場は、連続的な革新と継承の真っ只中にあると実感しています。

新型コロナウイルス感染症のパンデミックを契機に、加速度的に変化する状況に対応する中で、救急看護はどのように変化していく必要があるのか、この先に何を継承していくべきなのか、これまでの経験と私見を含めて述べてみたいと思います。