3:40 PM - 4:05 PM
[SY1-01] 病院において救急救命士を活用するためのポイント -救急看護師と救急救命士のERでの連携の重要性-
Keywords:病院救急救命士、生涯教育、メディカルコントロール体制
日本は新型コロナウイルス感染蔓延により大きく、医療と社会の基本構造が大きく揺らいでいる。その根本が医師の業務過剰と人材不足である。これを解決する策として医師タスクを看護師・救急救命士などにシフトすることが求められた。救急医療では、救急外来において救急救命士を活用するために、救急救命士法の一部が改正され、10月1日から法施工が予定されている。これまで、救急救命士は、国民の生命を守るため医療資格として主にプレホスピタルの現場で知識・技術を研鑽してきた。しかし今回の法改正で病院又は診療所に勤務する救急救命士は(以下、病院救命士と略)救急救命処置を、入院するまでの間、病院内で実施することが認められた。しかし、その要件として、医療機関で業務を行う前に、厚生労働省から発出されたガイドラインに従って、一定の研修の実施と、院内のメディカルコントロール体制の構築が必要となった。本講演では病院に雇用される救急救命士を活用するための以下の4つのポイントを提案する。
1.メディカルコントロール体制
今回の病院救命士についての法改正で最も重要な点は、救急救命士は円滑な活動を行うために、救急看護師と協同して円滑な救急医療を展開することである。医師の指示を受け、処置を代行するのは、看護師・救急救命士いずれにも共通した事項である。病院救命士に必要な研修・事後検証などのプロセスはすでに、看護師のラダー型育成法の中で確立しており、この大枠を活用して、救急救命士の年次育成計画を立てていくべきである。
2.「専門性の維持と生涯教育体制の構築」
病院救命士はその知識・技術を維持するため、自己研鑽を継続する医療従事者でなければならない。今後、救急医療の重要な担い手となるべく生涯自己研鑽し続ける環境と認定体制構築が重要である。
3.「病院救命士活動状態の把握と情報共有」
病院又は診療所に勤務する救急救命士の活動の実態は相互に把握される情報共有体制が必要である。学会の構築はその情報交換の場として重要であり、当面は日本臨床救急医学会などが恰好の場となることが想定される。
4.「職位の確立と将来設計」
病院救急救命士が、専門職としての救急救命処置における高い技術や知識を提供できるよう、生涯にわたり安心して働き続けられる職位を医療機関内に設置することが重要である。雇用保障体制や賃金制度は将来の安定した雇用を病院管理者が理解し明確化することが重要である。
以上のような病院救命士が内包する問題点を一つずつ救急看護師と一緒に解決することが重要と考える。
1.メディカルコントロール体制
今回の病院救命士についての法改正で最も重要な点は、救急救命士は円滑な活動を行うために、救急看護師と協同して円滑な救急医療を展開することである。医師の指示を受け、処置を代行するのは、看護師・救急救命士いずれにも共通した事項である。病院救命士に必要な研修・事後検証などのプロセスはすでに、看護師のラダー型育成法の中で確立しており、この大枠を活用して、救急救命士の年次育成計画を立てていくべきである。
2.「専門性の維持と生涯教育体制の構築」
病院救命士はその知識・技術を維持するため、自己研鑽を継続する医療従事者でなければならない。今後、救急医療の重要な担い手となるべく生涯自己研鑽し続ける環境と認定体制構築が重要である。
3.「病院救命士活動状態の把握と情報共有」
病院又は診療所に勤務する救急救命士の活動の実態は相互に把握される情報共有体制が必要である。学会の構築はその情報交換の場として重要であり、当面は日本臨床救急医学会などが恰好の場となることが想定される。
4.「職位の確立と将来設計」
病院救急救命士が、専門職としての救急救命処置における高い技術や知識を提供できるよう、生涯にわたり安心して働き続けられる職位を医療機関内に設置することが重要である。雇用保障体制や賃金制度は将来の安定した雇用を病院管理者が理解し明確化することが重要である。
以上のような病院救命士が内包する問題点を一つずつ救急看護師と一緒に解決することが重要と考える。