第6回日本在宅医療連合学会大会

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シンポジウム

07-1:多職種連携

シンポジウム1:働き方改革を進めるための在宅におけるタスクシェア(職種の壁を打ち破るためのワーキンググループ活動報告)

Sat. Jul 20, 2024 8:30 AM - 10:00 AM 第2会場 (国際会議室)

座長:谷水 正人(南松山病院)、平原 優美(日本訪問看護財団)

8:30 AM - 9:00 AM

[S1-1] 特定行為研修修了看護師が関わるタスクシェア

*井田 奈央1 (1. 有限会社ビハーラ  訪問看護ステーション ワークスタッフ鵜の木)

2006年4月~2009年8月  急性期 総合病院 勤務
2009年9月  訪問看護ステーション ワークスタッフ鵜の木 入社
2016年6月  訪問看護認定看護師 資格取得
2017年3月  特定行為研修(基本モデル)修了
2023年4月 BBT大学大学院 経営学研究科 経営管理専攻 入学
看護師が行う特定行為は、診療の補助であり、手順書(医師が診療の補助の指示として作成する文書または電磁的記録のこと)に基づき実践的な理解力、思考力および判断力、高度かつ専門的な知識・技能をもとに実施する38の行為を指す。この38の特定行為には、「在宅・慢性期領域」として在宅医療に有効な行為もパッケージされている。特定行為研修を修了した看護師が療養者の状態を見極めることで、タイムリーな対応が可能となる。
一方、特定行為研修修了看護師は少なく、特に訪問看護は小規模事業所が多く、欠員補充や金銭的な問題から受講が困難な状況にある。また、特定行為研修制度の認知度は十分でないことから、医師と看護師の効果的な連携体制が確立しにくいため、この制度を十分に活用しきれていないという問題がある。
特定行為研修制度を活用することで、療養者の身体的・金銭的負担の軽減、医師の負担軽減、看護師の質向上と役割拡大が叶うであろうことから、医療界にとって重要な制度であると考える。今後、地域でのタスクシェアを進め利用者へタイムリーな医療提供を行うために、特定行為研修制度の認知を広め、活躍の機会を増やしていきたい。