第6回日本在宅医療連合学会大会

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一般演題(口演)

04-1:人材育成・教育

一般演題(口演)19 人材育成・教育・職種別

Sun. Jul 21, 2024 4:45 PM - 5:25 PM 第8会場 (会議室103)

座長:野正 佳余(大阪急性期・総合医療センター 大阪難病医療情報センター)

4:55 PM - 5:05 PM

[O-2-40] メディカルコーディネーター(MC)の「できる感」はどうなっているのか?

*田中 裕子1、濵上 知宏1、板舛 笑果1、山下 歩1、西井 賢俊1、林 佑哉1、武藤 英貴1、藤谷 好紀1、能勢 悠介1、柳澤 克哉1、菅原 信行1、山田 寿美1、守上 佳樹1 (1. 医療法人双樹会よしき往診クリニック)

【目的】メディカルコーディネーター(以下MC)の役割は、医師を患家まで移送や医師の診療の補助等多岐にわたる。その為、MCが専門職としての能力を充分に発揮するには、「自分ならできる」と思える認知状態である自己効力感、一言でいうと「できる感」を高めていく必要がある。そこで、本研究は、MCの「できる感」の特性を明らかにする事を目的とした
【方法】当法人に勤務するMC18名を対象に、2023年12月18日から22日に質問紙法で行った。対象者には、研究内容と匿名性を書面と口頭にて説明し同意を得た。属性では、性別、年齢、看護師か看護師以外か、前職が医療者か非医療者か、経験年数を尋ねた。「できる感」の測定には、坂野らが開発した「一般性セルフ・エフィカシー尺度(GSES)」を用いた。この尺度は計16項目あり、はい、いいえで測定し、合計点が高いほど「できる感」の程度が高いと評価する。属性の平均値における差の検定には、EZRを用いて2群間比較にはt検定、3群間比較には一元配置分散分析を行い、5%未満を有意とした
【結果】回収率は100%で、本研究でのGSES得点の平均値は、9.8(SD2.9)だった。これは、坂野が一般成人を対象に行った調査結果9.6(SD3.9)や、小谷野が看護師を対象に行った調整結果7.5(SD3.9)と照らし合わせても、高い数値を示していた。また、性別や看護師と看護師以外、前職が医療者と非医療者、経験年数でGSES得点に有意差はみられなかった。年齢においては、30歳代と40歳代以上との間で得点に有意差がみられ(p<0.02)、30歳代が最もGSES得点が高く、次に20歳代、40歳以上の順だった
【考察】MCの「できる感」は、性別や看護師と看護師以外、前職が医療者と非医療者、経験年数で差がなかった。年齢において差がみられた点は今後検討が必要である