第6回日本在宅医療連合学会大会

Presentation information

ポスター

13-3:がん

一般演題(ポスター)がん2・難病1

Sun. Jul 21, 2024 10:10 AM - 10:50 AM ポスター会場3 (コンベンションホールA)

座長:融 衆太(新渡戸記念中野総合病院 脳神経内科)

10:45 AM - 10:50 AM

[P-2-131] 経鼻胃管先端位置確認システム「タムガイド®」の有用性

*越川 雅宏1、曽我 幸弘1、久島 和洋2、今井 一登2、天野 久仁彦2、千葉 春子2、浜本 英昌2、前原 綾1、泰川 早苗1、泰川 恵吾1 (1. 医療法人鳥伝白川会 ドクターゴン診療所、2. 医療法人鳥伝白川会 ドクターゴン鎌倉診療所)

目的:経鼻胃管先端位置確認システム(以下タムガイド®)は、我が国の健康保険において、レントゲン以外で経鼻胃管先端位置確認法として認められた唯一の装置である。タムガイド®を使用した在宅経鼻胃瘻交換の経験から、その有用性について検討した。装置:タムガイド®は、経鼻胃管の内腔に挿入した光ファイバーの先端から発する生体透過光を体外から目視することで、経鼻胃管挿入時の先端位置を確認する医療機器である。電源と光源である本体は繰り返し使用するが、本体に接続する光ファイバーはデイスポで、2回目の使用ができない構造になっている。方法:当医療法人で訪問診療している経鼻胃管患者8例について、経鼻胃管交換時にタムガイド®を用い、挿入先端位置の確認を行った。その成否、難易度、確実性等について検討した。結果:2022年12月27日から2023年12月14日の期間に8例12回の経鼻胃管交換を実施した。6例では生体透過光が明確に目視された。2例では透過光が弱かったが目視できた。1例では最初に1.5mmのファイバーを用いたところ挿入困難のため、1.0mmを使用して挿入した。他7例の挿入手技は特に困難無く、最終的に全例で胃管は正常位置に留置できた。考察:透過光を確認しながら先端位置を誘導する手技に多少の慣れが必要だが、通常の経鼻胃管挿入と大きな違いは無い。2例で透過光が弱かった原因は、1:横行結腸が胃の前面にある。2:脊椎側弯が強かった。等であった。スマートフォンで撮影すると、肉眼より光が明確に確認できた。1.5mmのファイバーは光量が強く確認しやすいが、コシが強く挿入しにくいケースがあった。1.0mmは柔らかいが、光量が弱く確認し難いケースがあった。症例ごとに適正なファイバーを選択する必要がある。タムガイド®を用いることで、レントゲンを使用することなく在宅での経鼻胃管挿入を安全かつ簡便に施行できた。