一般社団法人 日本LD学会 第25回大会(東京)

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[JC10] 発達障害のある子どもの感覚処理問題と不器用

家族と協働しておこなう感覚・運動アプローチの事例研究をとおして

Sat. Nov 19, 2016 2:00 PM - 3:30 PM 411 (Conference Center4F)

企画者:齊藤宇開(たすく株式会社),司会者:齊藤宇開(たすく株式会社),話題提供者:松井匠(たすく株式会社),話題提供者:永田可奈子(保護者),話題提供者:増子拓真(たすく株式会社),話題提供者:藤沼由美子(保護者),指定討論者:岩永竜一郎(長崎大学大学院)

2:00 PM - 3:30 PM

[JC10] 発達障害のある子どもの感覚処理問題と不器用

家族と協働しておこなう感覚・運動アプローチの事例研究をとおして

齊藤宇開1, 松井匠1, 永田可奈子2, 増子拓真1, 藤沼由美子2, 岩永竜一郎3 (1.たすく株式会社, 2.保護者, 3.長崎大学大学院)

【企画の趣旨】民間の「たすく」のような療育機関には、行動問題などを公的サービスでは解決できなかったり、悪化したりしたことがきっかけで利用するケースが少なくない。また、ご本人だけでなく、ご家族も子育ての「不全感」を抱えているケースが多いのも特徴である。
 発達障害のある人にとって自尊感情の状態は、常に一定に保つか、向上を図らなければならないが、それを阻害する要素に、感覚処理問題と不器用に関する問題がある。
 療育に教室や学校コンサルテーションで出会う子どもたちや、グループホームでトレーニング中の青年、さらには成人して発達障害があることを知り、気分障害等を併発してカウンセリングに訪れる壮年期の人たちなど、ライフステージを問わず、感覚処理問題と不器用さという問題がある。当事者のテンプル・グランディン氏は、この切実な問題を、以下のように代弁している。
• 感覚処理問題を分類する方法を見つけ出さなければ、自閉症の研究などできない。
• 感覚処理の問題は,機能のレベルが低い人の方が深刻かもしれない。それが機能のレベルが低い原因なのかもしれない。
• 大人になると,対処メカニズムが発達して感覚処理問題の本当の辛さが隠されてしまい,怖がっている子どもが経験するような現実が自己報告に反映されないこともあるだろう。<テンプル・グランディン(2014)自閉症の脳を読み解く−どのように考え、感じているのか.NHK出版>
 そこで本企画では、感覚処理問題と不器用の問題を、最新の臨床研究をベースに正しく「理解する」ことを試み、さらには、「家族と協働する」方法で問題の解決を図ってきた事例をとおして、より良い実践方法について検討する、ことを目的とする。
 なお、身体の問題という日常的に直面する課題を中心にすることで、ご家族が子育てへの「不全感」を解消していく過程を、当事者である保護者に話題提供していただくことで、明らかにしたい。また、感覚・運動アプローチに関する考察に加え、家族との「子育て」の協働をとおして、子育ての「不全感」の解消に繋がった、本事例についての検討を、協議をする予定である。
 本研究は、今後、神経学的微兆候(いわゆるソフトサイン)繋げる事例研究を目指していきたいと考えているので、広く方法論を公開し、実践事例を積み重ねていきたい。

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