*馬場 秀樹1、*花田 英輔2、*夛田 和弘3、*太田 良二4 (1. 総務省 関東総合通信局 電波監理部、2. 佐賀大学 理工学部、3. 君津中央病院 臨床工学科、4. 亀田総合病院 Chief Digital Officer)
セッション情報
チュートリアル
[TS7] チュートリアル7
医療機関において安心・安全に電波を利用するために
2024年6月13日(木) 16:00 〜 17:30 第4会場 (2F 会議室202B)
オーガナイザー:花田 英輔(佐賀大学理工学部数理・情報部門)
座長:髙倉 照彦(亀田総合病院 医療技術管理部)
主催:佐賀大学理工学部数理・情報部門
いまや医療現場において情報通信基盤は必要不可欠なインフラであり、なかでも、手軽に利用でき場所を選ばない電波(無線機器)の利用が格段にひろがっている。その一方で、電波による医療機器への影響に対する不安や、電波の干渉、不具合の発生などのトラブルも問題となっている。
そのようななか、総務省では、医療機関において安心・安全に電波を利用するための周知啓発活動等に積極的に取り組んでいる。
平成28年には、電波環境協議会が「医療機関において安心・安全に電波を利用するための手引き」(以下、手引き)を発行し、医療機関内において多く用いられる「医用テレメータ」、「Wi-Fi(無線LAN)」、「スマートフォン・携帯電話」について、その導入・管理の方法や、利用にあたって留意すべき点をとりまとめた。その後、手引き発行以降の、新たな電波・無線通信技術の普及や、医療機器の電波耐性に関するJIS規格の改定などを受け、令和3年7月には、同手引き「~改定版~」を発行した。
また、医用テレメータの不感対策には、施設の設計段階から電波利用を考慮することが有用であるため、令和3年9月に日本建築学会が発行した「医療機関における電波利用機器に配慮した建築ガイドライン・同解説-医用テレメータ編-」への技術協力などを行ってきた。
本チュートリアルでは、医療機関での安心・安全な電波利用のため、手引き「~改訂版~」と「建築ガイドライン」のポイントを解説するとともに、医療機関での具体的な取り組み事例を紹介することで、電波に関わるトラブルが引き起こすインシデントや医療事故を防ぐことを目的としている。