一般社団法人日本鉱物科学会2019年年会・総会

講演情報

口頭講演

R3: 高圧科学・地球深部

2019年9月22日(日) 09:45 〜 12:00 大講義室 Ib (大講義室)

座長:川添 貴章、大藤 弘明

10:15 〜 10:30

[R3-03] Fe-Sコアの固化モードと組成対流

*浦川 啓1、寺崎 英紀2 (1. 岡山大・自然、2. 大阪大・理)

キーワード:惑星のコア、Fe-S液体、惑星磁場、組成対流

水星とガニメデの固有の磁場,そして火星と月の形成初期の磁場は,流体核の組成対流により駆動されるダイナモが起源であると考えられている。コアが上部から固化するのか,または下部から固化するのかということは,比較的小さい天体の磁場の起源を考える上で重要である。我々は,高圧下におけるFe-Sメルトの熱膨張率からFe-S流体コアの断熱勾配を評価した。そして,断熱勾配とFe-FeS二元系リキダスの圧力勾配との比較から、Fe-S二元系液相面をボトムアップ固化領域とトップダウン固化領域に分けた。両方の場合において、コアの固化は組成対流を引き起こし,ダイナモを駆動する可能性がある。