R3: 高圧科学・地球深部

[R3P-01] 高温高圧条件下での金属-ケイ酸塩メルト間の希ガス分配係数の実験的決定高温高圧条件下での金属-ケイ酸塩メルト間の希ガス分配係数の実験的決定

*田中 友崇¹、貴志 智¹、角野 浩史¹、桑原 秀治²、野村 龍一³、鍵 裕之⁴、三部 賢治⁵ (1. 東大・総合文化、2. 愛媛大学　地球深部ダイナミクス研究センター、3. 京大・院人間・環境学研究科、4. 東大・院理、5. 東大・地震研)

キーワード：希ガス、分配係数、高圧、高温

海洋島玄武岩の分析は 、おそらく深部マントルに存在する始源的な希ガス同位体比（例えば、高い³ He / ⁴ Heおよび低い⁴⁰ Ar / ³⁶ Ar比）を特徴とする地球化学的貯留層を明らかにする。 始源的な希ガスが4.4 Ga以降マントルの最も深い領域に留まっていたこと、あるいは核マントル分離以降の核に留まっていることなど、地球の深部で始源的な希ガスを保持している領域について多くの議論があった。しかしながら、後者の妥当性は、核の凝集中に取り込まれ、保持されている始源的な希ガスの量に強く依存する。コアとマントルとの間の希ガス分配挙動を調べるために、希ガスを高温高圧条件下で金属 - ケイ酸塩溶融物に溶解し、次いで試料を急冷し、回収し、そして希ガス濃度について分析した。愛媛大学のマルチアンビル装置を用いて、希ガス（Ｈｅ、Ｎｅ、Ａｒ、ＫｒおよびＸｅ）をドープしたケイ酸塩ガラスおよび鉄を高圧および高温（３〜６ＧＰａ、１７００および１８００℃）下で溶融および平衡化した。珪酸塩相中の希ガスを紫外線レーザーアブレーション装置で抽出し、東京大学の希ガス質量分析計を用いて分析した。