一般社団法人日本鉱物科学会2019年年会・総会

講演情報

口頭講演

R7: 岩石・鉱物・鉱床一般 (資源地質学会共催セッション)

2019年9月21日(土) 14:00 〜 15:45 A-117 (イースト1号館)

座長:片山 郁夫、越後 拓也

15:30 〜 15:45

[R7-07] 北海道北見地域生田原周辺の含アンモニウムカリ長石

*越後 拓也1、河原 礼佳1、渡辺 寧1 (1. 秋田大院・国資)

キーワード:アンモニウムイオン、カリ長石、生田原、浅熱水性金鉱床、ラマン分光法

北海道北見地域生田原周辺で行われた浅熱水性金鉱床の探査において、アンモニウムイオンを含有したカリ長石が発見された。粉末X線回折分析、赤外線吸収分光分析、顕微ラマン分光分析によってアンモニウムイオンがカリ長石のカリウムを置換していることが確認された。また、赤外線吸収分光分析によるN-Hバンドの吸収強度とCHN分析装置による窒素濃度は正の相関を示し、鉱床の基盤岩である湧別層群(砂泥互層)からの距離が小さい場所ではアンモニウム濃度が高いことが判明した。金鉱床の分布との関連は不明であるが、基盤岩である湧別層群(砂泥互層)から熱水にアンモニウムイオンが供給されたと考えられる。