一般社団法人日本鉱物科学会2019年年会・総会

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R7: 岩石・鉱物・鉱床一般 (資源地質学会共催セッション)

2019年9月21日(土) 09:30 〜 17:00 A-プレゼンスペース (イースト1号館)

09:30 〜 17:00

[R7P-10] 北海道羽幌地域の上部白亜系上部蝦夷層群中に見られる海緑石

*門谷 明弘1 (1. 愛媛大)

キーワード:海緑石、上部白亜系、上部蝦夷層群、羽幌地域

海緑石は緑色の雲母族の粘土鉱物で,その形成条件や産状から層序学的に重要な鉱物だとされている.北海道中軸帯に分布する上部白亜系上部蝦夷層群中には各地から “海緑石” が報告されているが,これらの “海緑石” については,これまでにいくつかの鏡下観察がおこなわれたのみで,それらが鉱物学的に海緑石であるかどうか十分に調べられてこなかった.そこで本研究では,北海道羽幌地域の上部蝦夷層群において同一層準に広く分布する “含海緑石砂岩層” 中の緑色粒子について,それらが鉱物学的に海緑石かどうかを検討した.試料は羽幌地域に分布する上部蝦夷層群の岩相ユニットUb (下部羽幌川層),Uh (上部羽幌川層) 上部,およびUi-j (流矢層) 最下部などより採取した.肉眼観察,偏光顕微鏡・デジタルマイクロスコープ・電界放射型走査型電子顕微鏡観察と,走査型電子顕微鏡-エネルギー分散型X 線分光器および顕微ラマン分光装置による分析の結果,いずれの試料中にも海緑石が含まれていることがわかった.