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[S1-08] 新燃岳2011年噴火噴出物に含まれる石基輝石結晶の微細組織TEM観察
「発表賞エントリー」
キーワード:輝石、ナノライト、新燃岳、透過型電子顕微鏡、微細組織
新燃岳2011年噴火噴出物に含まれる石基輝石結晶は、OpxとCpxから成る平行連晶として存在する。本研究では、その微細組織についてTEM観察を行った。電子回折図形およびSTEM-EDSの結果から、Opxの両側にCpxが{100}面で接合し、共通のc軸を持つことが分かった。両側のCpxは互いに双晶関係の方位を持つ場合があることから、Cpxのエピタキシャル成長が示唆される。さらに、Cpx部分はAugとPigで構成され、粒子によって組織に違いが見られた。組成に関して粒子ごとに比較すると、ばらつきはあるものの、細粒の粒子の方がFeに富む傾向が得られた。これらの分析結果は、マグマ上昇過程における石基輝石の晶出環境の変化や不均質性を反映していると考えられる。