一般社団法人日本鉱物科学会2019年年会・総会

講演情報

口頭講演

S3:北東アジアの鉱物・岩石・資源 (スペシャルセッション)

2019年9月22日(日) 09:15 〜 12:00 A-117 (イースト1号館)

座長:中野 伸彦、苗村 康輔、足立 達朗

10:15 〜 10:30

[S3-04] 山口県長門構造帯に産する変成岩・深成岩類のジルコンU–Pb年代の特徴

*北野 一平1、小山内 康人1、中野 伸彦1、足立 達朗1、加藤 涼介2,3、Bui Vuong3 (1. 九大・比文、2. (株)ダイヤコンサルタント、3. 九大・地社統)

キーワード:ジルコン年代、変成岩、深成岩、長門構造帯、山口県

本研究は長門構造帯の北部三隈地域、中央部台地域および南部豊ヶ岳地域の調査を行い、三隈地域の角閃岩、台地域の変形花崗岩、豊ヶ岳地域の砂泥質片岩および変形石灰珪質岩からジルコンを分離し年代測定を行った。
三隈地域の角閃岩は約460 Ma、台地域の変形花崗岩は約470–460 Ma、豊ヶ岳地域の砂泥質片岩および変形石灰珪質岩は2460–2430, 1900–910, 660–400 Maの年代を示した。
これらの年代学的特徴は、黒瀬川構造帯の蛇紋岩中に産する変成岩類および圧砕花崗岩類のそれと極めて類似し、長門構造帯は黒瀬川構造帯と同一の起源をもち同一のテクトニクスで形成した可能性が示唆される。