The 65th Annual Meeting of Japanese Association for Oral Biology

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Oral

Oral

Sun. Sep 17, 2023 10:10 AM - 11:10 AM E会場 (441講義室(4号館))

座長:内藤 真理子(長大 院医歯薬 微生物)

10:40 AM - 10:50 AM

[O2-E-AM2-04] Isolation and characterization of drug-resistant bacteriafrom nasal and oral cavities

〇Tomoki Kawayanagi1,2, Miki Matsuo1,3, Nguyen-Tra Mi Le1,3, Mikari Asakawa4, Toru Takeshita4, Hideki Shiba2, Hitoshi Komatsuzawa1,3 (1. Dept Bacteriol, Hiroshima Univ Grad Sch Biomed Health Sci, 2. Dept Biol Endod, Hiroshima Univ Grad Sch Biomed Health Sci, 3. Project Res Ctr Oral Infect Dis, Hiroshima Univ, 4. Sect Prevent Dent Public Health, Kyushu Univ Grad Sch Dent)

Keywords:薬剤耐性菌、MRSA、グラム陰性耐性菌

【目的】
薬剤耐性菌の問題は世界的な公衆衛生上の脅威であり、動向調査と対策が必要である。本研究では、鼻腔・口腔での薬剤耐性菌の現状を把握するために、鼻腔・口腔から薬剤耐性菌を分離し、分離細菌の性状解析、薬剤耐性菌の有無と研究対象者(患者)の医療情報との相関性、および薬剤耐性菌の有無と細菌叢との関連性を検討した。
【方法】
広島大学病院歯科外来を受診した患者511名(40歳以上)の口腔粘膜・舌および鼻腔粘膜から検体を採取した。採取試料を種々の選択培地で培養後、Staphylococcus aureus(Sa)および第三世代セファロスポリン/カルバペネム耐性グラム陰性菌(グラム陰性耐性菌)を分離した。PCR法を用いたmecA遺伝子検出によって、分離Saからメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)を、TOF-MSによる菌種の同定とPCR法によってグラム陰性耐性菌からESBL遺伝子保有細菌を同定した。さらに、診療録から患者の年齢や性別、既往歴、抗菌薬使用の有無、口腔状態等の情報を収集するとともに、鼻腔・口腔の細菌叢を解析し、薬剤耐性菌の定着(薬剤耐性菌保有)に関与する要因を検討した。
【結果と考察】
Saは全体として173名(33.9%)から分離され、鼻腔からは131名、口腔からは89名であった。MRSAは46名(9.0%)が保有していた。グラム陰性耐性菌は全体として97名(19.0%)から分離され、鼻腔からは10名、口腔からは92名で、ほとんどが口腔から分離された。ESBL産生菌が検出された患者数は7名であった。薬剤耐性菌保有と各種患者情報、および薬剤耐性菌保有と細菌叢との相関性を解析した結果、一部相関を認めた。(会員外研究協力者:菅井 基行、野村 良太、久恒 順三、日下 知)