The 65th Annual Meeting of Japanese Association for Oral Biology

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Poster

Poster session

Sat. Sep 16, 2023 1:20 PM - 7:00 PM Poster Presentation (131講義室)

[P1-3-20] Changes in stimulus responsiveness of parotid secretory granules over time

〇Miyuki Toda1, Megumi Yokoyama1, Osamu Kato1, Junko Yoshigaki1 (1. Dept Physiol, Nihon Univ Sch Dent at Matsudo)

Keywords:分泌顆粒、外分泌腺、唾液タンパク質

【目的】唾液腺腺房細胞は唾液タンパク質を合成後,分泌顆粒に貯蔵する。分泌顆粒内のタンパク質は刺激により分泌されるが,分泌が抑制された状態が続くと,分泌顆粒が細胞内に貯留する。長期間細胞内に貯留した分泌顆粒は,品質が低下し組織障害を引き起こす可能性がある。組織恒常性を維持するためにも,古くなった分泌顆粒は適切に処理されなければならない。そこで本研究では,分泌顆粒の品質管理機構を明らかにするために,分泌顆粒の時間経過による刺激反応性を解析した。
【方法】ラット耳下腺から単離した初代腺房細胞に,唾液タンパク質であるシスタチンD (Cst5) と蛍光リガンド結合タンパク質 Halo-Tag の融合タンパク質 Cst5-Halo を発現させた。 HaloTag TMR リガンドで標識後,余剰リガンドを除去して 3 時間培養した後に,β アゴニストであるイソプロテレノールを存在下及び非存在下でインキュベートし細胞と培地を回収した。細胞溶解液と培地を HaloTag AlexaFluor 660 (AF660) リガンドで標識後,電気泳動を行い PVDF 膜に転写した。蛍光画像撮影後,分泌顆粒の細胞内貯留量および分泌量を測定して,分泌された Cst5-Halo の割合を算出した。
【結果と考察】AF660 および TMR で標識された Cst5-Halo は,共にイソプロテレノール添加の方が無添加よりも分泌される割合が高かった。また,AF660 で標識された方が, TMR で標識されたよりもイソプロテレノール添加によって増加する割合が有意に高かった。これらのことより,新しい分泌顆粒の方が古い分泌顆粒よりも,刺激反応性が高いことが示唆される。
【利益相反】利益相反状態にはありません。