The 65th Annual Meeting of Japanese Association for Oral Biology

Presentation information

Poster

Poster session

Sat. Sep 16, 2023 1:20 PM - 7:00 PM Poster Presentation (131講義室)

[P1-3-40] Globoside (Gb4) promotes osteoblast proliferation

〇Hanami Kato1,2, Mayu Nagao1, Takuma Sato2, Ken Miyazawa2, Kazunori Hamamura1 (1. Div Pharmacol, Aichi-Gakuin Univ Sch Dent, 2. Div Orthodont, Aichi-Gakuin Univ Sch Dent)

Keywords:骨芽細胞、スフィンゴ糖脂質、Gb4(グロボシド)

【目的】スフィンゴ糖脂質は細胞膜に存在し、細胞の増殖、分化、シグナル伝達などに関与している。スフィンゴ糖脂質の一種であるガングリオ系スフィンゴ糖脂質が骨代謝に関与することは示されているが、グロボ系スフィンゴ糖脂質の骨芽細胞での発現の有無や、骨代謝への関与については報告されていなかった。最近我々は、グロボ系スフィンゴ糖脂質のうちGb4のみが骨芽細胞に発現していること、またGb3合成酵素遺伝子欠損(Gb3、Gb4欠損)マウスでは、骨芽細胞数が減少し、骨形成が抑制されることを示した。しかし、骨芽細胞に発現しているGb4がその増殖に関与しているのかは不明である。そこで本研究では、Gb4が骨芽細胞の増殖に及ぼす影響を検討することとした。
【方法】7週齢のGb3合成酵素遺伝子欠損マウスと野生型マウスから骨髄細胞由来骨芽細胞を分離し、その細胞の増殖能をWST-1 assayおよびBrdU assayを用いて検討した。次に、グルコシルセラミド合成酵素(GCS)阻害剤(D-PDMP)添加により、スフィンゴ糖脂質の発現を阻害したマウス骨芽細胞株(MC3T3-E1)のGb4の発現変化および増殖への影響をそれぞれフローサイトメトリーとBrdU assayにて検討した。また、その細胞に、Gb3もしくはGb4を添加した時の増殖能に対する影響を検討した。
【結果】Gb3合成酵素遺伝子欠損マウスの骨芽細胞の増殖能は野生型マウスと比較して有意に低下した。MC3T3-E1細胞にD-PDMPを添加するとGb4の発現は低下し、増殖能も有意に抑制された。D-PDMPを添加した細胞にGb4を添加すると、その発現は有意に回復し、増殖能も有意に亢進した。一方、Gb3を添加すると、その発現は回復したが、増殖能に変化は認められなかった。
【結論】これらの結果より、Gb4は骨芽細胞の増殖を促進することが明らかになった。