The 65th Annual Meeting of Japanese Association for Oral Biology

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Sun. Sep 17, 2023 9:00 AM - 6:00 PM Poster Presentation (131講義室)

[P2-3-10] The role of IL-33 in the trigeminal ganglion in orofacial neuropathic pain

〇Yosuke Ikehata1,2, Yoshinori Hayashi2, Masamiti Shinoda2 (1. Div Oral Maxillofac Surg, Showa Univ Sch Dent , 2. Dept Physiol, Nihon Univ Sch Dent)

Keywords:IL-33、神経障害性疼痛、三叉神経節

口腔顔面領域の難治性の痛みである神経障害性疼痛は三叉神経節(TG)ニューロンの興奮性増大が原因の一つとして考えられており、種々の炎症性サイトカインの寄与が報告されている。これまでに、我々は、神経障害性疼痛に関わる新たなサイトカインがinterleukin (IL)-33であることを三叉神経脊髄路核尾側亜核において同定してきた。しかし、IL-33の作用は未だ十分に解明されておらず、TGニューロンの興奮性増大に対するIL-33の影響は未だ不明である。そこで本研究では、C57BL/6Jマウスに神経障害性疼痛モデルである三叉神経第二枝部分結紮(IONI)を適用し、TGにおけるIL-33の神経障害性疼痛への寄与を解析することを目的とした。IONI後、口髭部へのvon Freyフィラメント刺激に対する頭部引っ込め閾値 (HWT) は経日的に低下した。一方で、神経結紮を行わなかったsham群ではHWTに変化は認められなかった。IONI後5日目のTGにおいてsham群と比較してIL-33発現量の増加が認められた。TGにおけるIL-33はニューロン、サテライトグリアおよびマクロファージには認められず、線維芽細胞に発現していた。また、IL-33受容体はニューロンに認められた。IONI後の口髭部機械アロディニアはTG内IL-33の中和作用により抑制された一方で、正常動物へのIL-33TG内投与により機械アロディアが発症した。IL-33誘発性機械アロディニアはTG内TRPA1の薬理学的および遺伝的な阻害により抑制された。以上の結果より、三叉神経損傷後にTGで増加するIL-33がTGニューロンのTRPA1の機能亢進を引き起こすことで機械アロディニア発症に寄与することが示唆された。