The 65th Annual Meeting of Japanese Association for Oral Biology

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Poster

Poster session

Mon. Sep 18, 2023 8:30 AM - 3:50 PM Poster Presentation (131講義室)

[P3-3-05] Expression of SGLT2 and VCAM-1 in the kidney of diabetic nephropathy mouse.

〇Koichiro Kajiwara1, Yoshihiko Sawa2 (1. Div Orthodont, Fukuoka Dent Coll, 2. Dept Oral Funct Anat, Okayama Univ Grad Sch Med Dent Pharm Sci )

Keywords:糖尿病性腎症、SGLT2、VCAM-1

重度歯周疾患のある糖尿病患者が腎症を合併する危険性の高いことは喫緊の問題である。我々はP. gingivalis 由来 LPS(Pg-LPS) 誘発性糖尿病性腎症マウスにおける白血球接着分子と腎生理活性物質の過剰発現を調べた。vascular endothelial cell adhesion molecule-1(VCAM-1)と E-selectin の過剰発現は、Pg-LPS誘発性糖尿病性腎症の糸球体、尿細管、および尿細管間毛細血管で観察された。近年、糖尿病患者の腎臓におけるナトリウム-グルコース共輸送体(SGLT2)の過剰発現が報告されている。我々は糖尿病マウスの腎糸球体内皮細胞においてToll様受容体TLR2および4を発現することを報告した。本研究は、糖尿病マウス腎におけるTLR2 / 4リガンドであるPg-LPSによるSGLT2の発現を調べることを目的としている。実験には、ストレプトゾトシン(STZ)誘発性糖尿病ICRマウス(STZ-ICR)、Pg-LPSを投与された健常なICRマウス(LPS-ICR)、および Pg-LPS誘発性腎症を伴う糖尿病ICRマウス(LPS-STZ)を用いた。SGLT2の発現は、LPS-ICRまたはSTZ-ICRよりもLPS-STZの腎実質全体で有意に強かった。さらに、尿細管と尿細管周囲の両方、およびLPS-STZ腎糸球体で観察された。組織リアルタイムPCRおよび細胞ELISAによる分析では、SGLT2遺伝子およびタンパク質の発現は、LPS-ICRまたはSTZ-ICRよりもLPS-STZで有意に強かった。腎におけるSGLT2の異常発現は、糖尿病環境でPg-LPSが加わると誘発されることが示唆された。したがって、歯周炎が糖尿病性腎症の独立危険因子であるばかりでなく、糖尿病の増悪因子である可能性を示唆していると考えられる。