The 64rd-2021 JAPAN TAPPI Annual Meeting

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一般講演

抄紙・防虫セッション

[G-6] SmartPapyrusによる欠点原因箇所特定への定量的アプローチ

ディープラーニングを用いた欠点画像分類と発生源の特定

〇下 貴行 (1.株式会社メンテック 開発一課)

 近年、日本を含む先進国においては、労働人口の減少が予測され、少子化により若手の人材確保が困難となる中で、技術者の高齢化も進み、このままでは十分な技術伝承が出来ず長年培ってきた経験やノウハウが失われ、これまでの安定した生産が難しくなる可能性がある。
 日本の製紙工場の現場も決して例外ではなく、高温・高湿の過酷な現場で働く新たな人材獲得が困難な上、現場の熟練者の定年退職が続く中で、生産現場の働き方改革は将来の経営に向けた大きな課題となりうると考える。
 この課題に対する解決策の一つとして、当社では、IoTを用いたマシン汚れの見える化技術を開発し、AIを用いて欠点・断紙の予兆解析を行い、マシン汚れ防止技術を用いて欠点・断紙を未然に防止するシステム『SmartPapyrus🄬』の開発を国内の顧客と共に推進している。
 このシステム開発を進める中で、継手欠点や断紙の予兆を捉えるためには、マシン汚れの見える化技術と共に、操業中にどのような欠点が、「いつ」、「どこで」、「どれだけ」発生したかといった情報が重要である。
 一方、現状の欠点検出器(WIS:Web Inspection System)はあくまで欠陥品を出荷していないかを判別することが目的であり、欠点が抄紙機のどこで発生したかまでは特定しておらず、欠点の発生場所を特定するためには、WISから出力された欠点情報をもとに現場のベテラン作業員が経験に基づいて判断するような属人的な操業が行われている。
 そのため、当社はこの属人化したプロセスを誰でも定量的に判断できるようにするために、ディープラーニングを用いた画像分類により、ベテラン作業員のカン・コツを組み込んだAIを作成し、その推論結果をもとに操業を支援する欠点画像分類システムを開発した。
 本報告では、これまでの取り組みと今後の展望について紹介する。

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