The 67th Annual Meeting of the Japanese Association of School Health

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一般演題

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新型コロナウイルス感染症3(OP-0110~0114)

宮井信行(和歌山県立医科大学)

[OP-0111] 女子中学生の性行動と電子機器の使用について -COVID-19流行前後の変化-

高木久美子1, 福田博美1, 小川真由子1, 林さえ子1 (1.愛知教育大学大学院 教育学研究科 養護教育専攻, 2.愛知教育大学, 3.鈴鹿大学, 4.愛知医科大学)

【目的】本研究は,自我の確立する前の時期における中学生の性行動への認識と電子機器との接触について,COVID-19 流行前後の変化を検討した.
【研究方法】2018年2月と2021年2月に質問紙調査を行い,A中学校の3年生女子328名(2018年145名,2021年183名)を対象とした.調査内容は,性の情報源,性知識,電子機器の使用時間等とした.倫理的な配慮は自由参加,個人情報の保護等について口頭で説明し,アンケート回収で同意とした.また,本研究内容に関する利益相反事項は存在しない.
【結果】両年共に,ほぼ全員が自分専用の携帯電話かスマートフォンを所持していた.また,平日と休日の電子機器の使用時間に大きな変化はなかった.性の情報源は,両年共に上位から「学校の授業」「友人」「インターネット」の順であったが,「学校の授業」のみ2021年は79.2%と20%程度上昇し「外部の先生」も2.8%から15.3%と増加した.一方「インターネット」や「携帯型ゲーム機」は,ほぼ変化がなかった.「人工妊娠中絶」に関する知識について,2021年は「全く知らない」が8.5%から23.5%と有意に多くなり,「まあ知っている」が40.0%から26.8%に減った(p<0.05).
【まとめ】COVID-19 前後で調査を行い,電子機器の使用時間等と性の情報源としての利用内容は変化していなかった.しかし,学校の授業は情報源として2018年より多く記憶されていた.本研究は,JSPS科研費の20K10773の助成を受けて実施された一部である.