The 67th Annual Meeting of the Japanese Association of School Health

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一般演題

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健康管理,疾病予防4(OP-0316~0320)

竹鼻ゆかり(東京学芸大学)

[OP-0319] 慢性疾患をもつ児童生徒の安全管理-学校生活管理指導表の活用状況-

入江想1, 竹下智美2, 瀧澤利行2, 古池雄治2 (1.茨城大学大学院 教育学研究科 養護教育専攻, 2.茨城大学 教育学部)

【目的】本研究では,慢性疾患を抱える児童生徒の安全管理について学校生活管理指導表(以下,指導表)に着目し,学校における指導表の取り扱い,日常の活動および緊急時の対応にどのように活用されているかの調査を行い,指導表が養護教諭と保護者や医療機関を円滑に繋ぐ役割を担っているかを明らかにし,慢性疾患の児童生徒への対応に必要な情報共有や具体的な安全管理の一助となることを目的とした.【方法】令和3年2月1日~3月31日の間,I県内の公立小中学校と義務教育学校690校に勤務する養護教諭を対象とした,郵送法による無記名自記式質問紙調査を行った.【結果】指導表活用の実態については,提出時の内容確認を除き,2回以上指導表を活用したことがある養護教諭は66.3%であった.指導表の提出については,管理不要であれば提出してもらわないが最も多く(32.2%),次いで毎年必ず提出してもらう(26.2%),受診をする年度に提出してもらう(24.8%)であった.養護教諭のほとんど(96.2%)が,指導表の情報を基にした資料や一覧表を作成しており,指導表と作成した資料等の活用頻度を比較すると,自身で作成した資料を活用している頻度が高かった(80.5%).【結論】本研究の結果, 養護教諭は指導表を日常的に活用しているわけではなく,指導表を基に作成した資料をより多く活用していた.指導表そのものが実際に活用できるような情報を含むなど,内容の改善が必要であろう.